本紙について

日本に最も近い国・韓国。日本に比べると経済規模は小さいものの、世界10位に入る規模(名目GDP)を持ち、エレクトロニクスや造船分野では世界のトップクラス、最近はエンターテイメントやクリーンエネルギーの分野でも存在感を示す国が韓国です。もちろん隣国である日本とも経済的な繋がりは深く、様々な分野で国際分業がなされ、貿易量も多く、観光や留学などの人的往来も(コロナで一時的に滞っているものの)活発です。

韓国は伝統的に財閥企業が力を持っています。富や権力が集中する創業家には批判が集まることもありますが、その果敢なリスクテイクと猛スピードの経営は、今のグローバルビジネス環境と相性が良く、サムスン・LG・SK・現代などに代表される韓国財閥企業は、世界市場を相手に積極的な勝負をしかけつつ、自らのメタモルフォーゼも果敢に進めています。最近はこれら企業が、電気自動車や水素燃料自動車といったクリーンモビリティ、二次電池、ESS、太陽光発電などクリーンエネルギー分野でも市場の先取りを進めており、欧米や中国での分業体制も着々と構築しています。

また、カカオやクーパンなど新興企業の台頭も顕著であり、クーパンのナスダック上場(2021年3月)以降は韓国のスタートアップへの注目度も増しています。2021年6月現在で韓国には10社のユニコーン企業が存在しており、これは日本の6社よりも多い数となっています。(※CBインサイツ調べ)日本最大のメッセンジャーアプリLINEも、元は韓国ネイバー社発のサービス。韓国発のゲームやエンタメコンテンツ、コスメやファッションなどは日本をはじめ各国の若い世代で身近なものになりつつあります。

国際分業では欠かせないモジュールを提供し、新成長分野やエンターテイメント産業で存在感を強める韓国。日本の投資家にとっても、韓国の企業や産業動向を知る必要性というのは年々増していると言っても過言ではないでしょう。しかし、日本では韓国に絡む経済情報が(政治や社会ニュースに比べ)相対的に乏しく、また、最近は日韓関係の悪化も絡み、ときに歪んだ形で伝わってきているのが実情です。当メディアは、そのようななかで、より有益な韓国経済情報を伝えていくことを使命としています。

一方で、韓国経済は貿易依存度が高く、家計負債の多さや年金制度の未成熟、所得格差の拡大、少子化など、問題とされる要素も少なくありません。所得格差の拡大や少子化などは日本とも共通する悩みであり、韓国経済を知ることは、日本の人にも少なくない示唆を与えるでしょう。

KOREA ECONOMICS編集部
2021年 6月15日