韓国の対イスラエル武器輸出、ガザ紛争後の増加に「条約違反になり得る」との批判…ムン政権で増加

韓国のイスラエルへの武器輸出額が、ガザ紛争後に増えているとの指摘が出ている。

韓国の少数野党である「基本所得党」のヨン・ヘイン議員は先月、「2014年のガザ紛争後、韓国政府は、イスラエル武器輸出をむしろもっと許可したことが分かった」と述べた。

ヨン・ヘイン議員室が国連税関データ(UN Comtrade)を分析した結果によると、2015-20年の6年間における対イスラエル武器輸出額は、前の6年と比較して22%増となる2,885万ドルに達した。 2014年ガザ紛争では2,300人余りのパレスチナ人死者が出ており、このうち3分の2は民間人であった。

ムン・ジェイン政権の4年間(2017-2020)における対イスラエル武器輸出額は2,344万ドルであり、これは朴槿恵政府のほとんどの期間を含む2013-2016の4年間の武器輸出額1,019万ドルを大きく上回っている。

韓国がイスラエルに輸出した武器は爆弾、手榴弾、魚雷、地雷、ミサイル、弾薬など発射武器類(Bombs、grenades、torpedos、mines、missiles、cartridges and other ammunition and projectiles)が2015-20年の対イスラエル武器輸出の53.7%を占めている。
 

(画像:2001年~2020年間の韓国の対イスラエル武器輸出推移/ヨン議員室が国連データから調査)
 
また、ヨン・ヘイン議員が国連税関データを分析した結果によると、2015年以降で、韓国よりもイスラエルに武器を多く輸出した国は、インドと米国だけことが分かった。

武器輸出に関しては、税関データを経ずに行われるものも多いことは考慮しなければならないが、(税関データ以外の武器取引を網羅した)ストックホルム国際平和研究所SIPRIなどのデータをもとに判断すると、英独伊も多くの武器を輸出していることが確認できるが、それでも韓国の対イスラエル武器輸出は、世界でも有数の水準であることが分かる。

また、ヨン議員が防衛事業庁から報告を受けた資料によると、政府は、2007年から現在までに1000件以上の対イスラエル戦略物資と防衛産業物資の輸出許可を与えたという。

このような韓国の対イスラエル武器輸出は、国際人道法・人権法の重大な違反を犯したり、促したりする時に、武器輸出を許可してはならないという武器取引条約(ATT)違反になり得る行為であるとヨン議員は指摘した。

ヨン議員は、「いくら友好国とも戦争犯罪に準ずる民間殺害を繰り返して犯している国に武器を輸出して、販売した武器が民間人殺害に利用される可能性があるにも関わらず、むしろ輸出許可を継続的に増やしてきた韓国政府と防衛事業庁の態度には問題がある」とし、「紛争地域にミサイルを売りながら、平和を求めることはできない」と指摘した。
 
(参考記事:「韓国の武器輸出規模は世界9位も…最近5年の増加スピードは世界屈指」)
 
(写真:Pixabay)