韓国紙「中国への恐怖から抜け出す必要がある」「断固とした姿勢が国格を立たせる」

韓国紙が、自国と中国との関係について分析し、韓国は中国への期待値を下げ、断固とした姿勢が必要であると強調する記事を掲載した。

韓国の有力経済紙・毎日経済新聞は11日、ソウル大学のソン・インジュ政治外交学部教授による「中国とどのように接するべきか…恐怖と誘惑を越え、原則的多元主義で」というタイトル寄稿文を掲載した。
 
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ソン教授は「まず、中国に対する恐怖から抜け出さなければならない」と強調した。伝統的に中国は恐怖で相手を制圧することに長けており、これは戦わずして勝つという(孫氏発祥の)戦略文化が背景にあるとソン教授は説明する。「オリンピックのような大規模なイベントと巨大な統計数値で自国の勢いを誇示しようとするのもそのためだ」と説く。

ソン教授は、「恐怖は恐怖を直視したときに消すことができる」とし、「合理的な対中政策のためには中国への過度な恐怖である《恐中症》を解消しなければならない」と再三説いている。曰く、《恐中症》は古い朝鮮時代の事大主義的な精神遺産であり、対等な水平関係ではなく上下の垂直関係、中心と周辺で構成する儒教的世界観を清算しなければらなず、中国を仰ぎ見ると中国からむしろ軽蔑されるとの説明をソン教授は展開している。
 

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ソン教授は、中国経済は共産党が市場と企業に浸透する「党-国家資本主義システム」の支配の下にあり、例えれば、サッカーで審判が競技にも関与し、その審判が属するチームが勝つゲームであると見立てている。そのため、「韓国企業が中国では中国企業間のサプライチェーンに入り込むことは容易ではない」とし、中国共産党が様々な産業分野で自国企業を優先する現状や、外国企業がもはやチャンスをつかむのが容易ではないことを指摘する。そして、「中国優先政策と《共産党》という政治的リスクを考慮して期待値を下げる」必要もあると説く。

その上でソン教授は、「私たちの対応戦略は《私たちは誰か》という大韓民国のアイデンティティから始めなければならない」とし、「中華民族の総括団結を唱える中国とは異なり、韓国は部分と異見を重視する《原則的多元主義》を掲げなければならない」と唱える。
 

 
ソン教授の唱える原則的多元主義とは、憲法による統治という大原則の下に共同体のメンバーが持つ考えと利益の多様性を尊重するという信念だ。「法的枠組みのなかで、中国に対する様々な見方も公論の場で自由に議論できる」「しかし、大韓民国のすべての国民は、憲法が定めた自由と権利が保障されるという原則を堅持しなければならない」とソン教授は強調する。

そして、「もし中国や他の国が不当に私たち国民の自由と権利を侵害する場合は、法に基づいて対処しなければならない」とし、「外国の国家機関がヤミ資金、経済的利権、情報操作、圧力など違法な手段を動員して密かに韓国の政治に介入する場合は、厳正な対応が必要である」と主張。「中国もその例外ではない」とソン教授は説く。

その上で、「法の常識に反する行動には断固として姿勢を見せることで国格と規律がまさに立つ」とし、「原則に立脚した多元主義的対応が、中国と共存し、韓国の自由民主主義を守る道だ」と主張している。
 
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