韓国左派系紙記者「日本の不満を解消する姿勢も必要」「情念外交で恥をかいた」

韓国の左派系紙「ハンギョレ新聞」の記者が、ムン・ジェイン(文在寅)政権の対日外交を批判している。ハンギョレ新聞のキル・ユンヒョン記者(統一外交チーム長)は7月に出版した『新冷戦韓日戦』を通じて、矛盾に陥ったムン・ジェイン政府の対日外交を分析し、解決策と代替も提示している。
 
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「メディアオヌル」は16日、約1万字におよぶキル記者の長文インタビュー記事を掲載した。その中でキル記者は、「韓日関係が以前とは別の関係になった」とし、「日本は日米韓同盟をさらに強化し、中国を封鎖して、北朝鮮に圧力をかけようとしている」と指摘。

一方で、「私たちは、南北協力と対話が基本基調だ」とし、「ムン・ジェイン政権は《日本パッシング》で象徴するように、南北対話とこれを裏付ける韓米協力で日本を飛び越えようとした」と指摘、しかし、ハノイ会談は失敗し、日本の「ビートパワー(Veto Power/拒否感)」は相当なものだったと指摘した。

キル記者は、2019年7月の日本の輸出規制(輸出管理強化)に対する韓国与党の反発について、「韓日懸案で日本の不満を一定部分解消し後押しする姿勢と役割も必要である」としつつ、しかし「日本の怒りだけを刺激し、日本が殴り掛かると驚いて過剰対応する姿だった」と指摘した。
 

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ジョン・ウィヨン当時大統領府国家安保室長が日本医向けて「try me」(かかってこいの意)発言したことについては、「韓国の外交70年史で残る名場面だ。《情念外交》で恥をかいた」と批判する一方、次期大統領候補のなかでも挑戦的な対日発言や親日論争が出ていることについて、「情念外交をやるならば新冷戦の韓日戦2ラウンド目が始まるだけだろう。大統領候補が日本を綿密に調査する必要がある」と述べている。

その上で、解放直後である1945年8月16日に独立運動家であるであるアン・ジェホン(安在鴻)がした演説に言及。「《両民族は地理の関係でどのような形式であれ永久に竝存互榮の関係を壊さないようにする》ことで独立闘士が日本への報復ではなく、和解と協力を話したのだ」と強調した。

キル記者は、「人間対人間、民間人同士で問題がないのに、政治がしきりに反感を誘発するではないか… 。日本の市民社会が努力する部分もある。私たちの声をしっかりと出すことは非常に重要である。ただし、日本や日本人を嫌悪すること終わらないようにする。これは当然、日本にも該当する言葉だ」と説く。

続けて、「日本の経済報復に《竹槍歌》で支持層を刺激し、反日感情を煽ることよりも、日本の意図が何であり、私たちがどのように対応するかどうか、冷静に計算するのが政治家の姿勢だ」とし、「政権与党の86世代(※60年代生まれ・80年代に大学生活を送った世代)の歴史観は、民族主義的過去にとどまっている。彼らは研究を怠っており、新たな知識を習得していなかった」と苦言を呈した。

キル記者は左派系紙の記者であるが、その衣着せぬ発言から与党支持者などからも批判されている。キル記者はインタビューに対し、「ハンギョレの伝統的見解と矛盾を感じる時もある。私たち上の世代が逃したのが《冷静な現実》であれば、私はもっと現実を心配する」と述べている。
 
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