韓国紙「米日と共に明らかな反中戦線に立とう」「文政権は綱渡り外交」

韓国紙がアフガニスタンやフィリピンでの米軍撤退を例に、在韓米軍は必ず留まらせる必要があるとし、対中圧力に加わるべきだと強調する記事を掲載している。

韓国経済新聞は29日、アン・セヨン西江大学教授のコラム『中国を狙った米軍再配置、危機であり機会である』を掲載。アン教授は、米国が世界各国での米軍配置を再編成しており、その中で韓国は賢明に立ち回り、米軍の対中包囲網に積極的に加わる必要があると説いている。
 
参考記事:韓国国営放送「中国のゴリ押しと無礼が怒りの中心」「一方が損して我慢する関係」
 
アン教授は、米軍がアフガニスタンから撤退とした背景として、バイデン米大統領が、「米国がひたすら世界の警察官の役割をしないというドナルド・トランプ前大統領の考えと脈を同じくする」とし、「散漫に配置された米軍を米・中の覇権戦争の時代の新たな戦略的優先順位に基づいて、全面再配置するというものである」と分析した。

アン教授は、バイデン政権が中東とヨーロッパの駐留米軍を削減し、アジアにリソースを集中させると予想している。シェールガス革命で中東の安全保障価値が衰退したことや、NATOの国防費がロシアの2倍近いことなどから、これを実行するとアン教授は見通す。

その上で、米政府が現在、最も脅威と感じ、対抗しようとしているのが中国であり、「ワシントンの新たな戦略は、中東とヨーロッパから抜き取った兵力を、アジアの反中戦線に投入し、日本、韓国など同盟と共に共産主義の中国の軍事的膨張に対抗するというものである」と指摘した。

アン教授は、「まさにこの点で、アフガン事態は私たちに機会になり得るが、下手すれば危機になる」と述べ、米中のバランスを取るよりも、米国への積極的なコミットが国を救う道であると説く。

アン教授は、「中華思想に浸った北京は、頭を下げて来る国には軽視するが、強く出る国にはたじろぐ」とし、「私たちは、強い軍事力を持った米国と共にいることで、逆説的に、北京は、私たちを潰しはしないだろう」と強調する。

アン教授のこのような対中観点は韓国の保守系紙などでも度々出てくる指摘でもある。上下あるいは中心・外で関係を規定したがる中華思想を持つ中国に対し、自らをへりくだることは致命的な行為であるというのがその理由だ。

アン教授は、「米国の観点から見ると、韓国の戦略的価値は非常に大きい」と指摘。理由として「在韓米軍の戦略的価値が、対北朝鮮けん制から中国牽制で重心が変わっている」ことを挙げ、「全世界の多数の米軍基地の中で、北京に最も近い」のが在韓米軍であると説明した。

「これまでムン・ジェイン(文在寅)政府は、北京とワシントンの間で綱渡り外交をしてなんとか耐えてきた」としつつ、「しかし、米国は来年に入ると、新政権に対し《反中戦線に参加するのしないのか》を明確に選択するように要求する」とアン教授は見通した。

アン教授は、フィリピンの事例をもとに、在韓米軍の撤退を叫ぶことがいかに危険であるかを主張。クラークとスービックから米軍が撤退したが、「米軍を追い出した国に米国企業が集まって行くはずがない」とし、フィリピン経済の低迷や南沙諸島をめぐる中国からの圧迫を例として挙げた。

その上で、「アメリカ、日本と一緒に反中戦線に明らかに立つ、正しい指導者を頂くと、米国の韓半島防衛軍事力はさらに強化される」と主張した。

この記事を読んだ韓国のネットユーザーからは、

「我々は、強い軍事力を持つ米国と共にではだめ。我々も強い軍事力を持って初めて綱渡り外交をしなくてすむ。(記事の)全体的な視点は合ってるのだが、我々も強い軍事力を持っている必要がある。先端兵器を持続的に開発し備蓄する必要がある」

「6.25戦争(朝鮮戦争)を抗米援朝とする中国を黙らせる…彼らは我々の軍に銃口を向けたことを忘れてはならず、現在進行形である。油断するな!そうでなければ、自由の大切さをひしひし感じる日が来るだろう…」

「中国の人々も(かつて)モンゴルには…」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。
 
参考記事:韓国経済紙「少子化で韓国兵力は今後急減する」「60万人→15万人に…」

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