韓国紙「韓国社会の差別は根拠がない」「外国人犯罪の統計推論は致命的侮辱」

韓国紙が外国人に対する「統計的差別」について警鐘を鳴らしている。
 
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世界日報は16日、チェ・ウォン江原大学哲学科教授の寄稿文『統計的』を掲載し、韓国社会における外国人差別と、その際に統計的に犯罪者のように語る向きを批判している。

チェ教授は、「韓国社会で差別が問題になって久しい」とし、女性嫌悪、高齢者嫌悪、身体障害者嫌悪などを挙げつつ、外国人労働者(移住労働者)を対象とした外国人嫌悪について特に取り上げた。チェ教授は、すべての外国人が嫌悪の対象になっているわけではないが、特に「中国人や中国同胞に対する嫌悪は、よりひどい」「最近では、難民まで、その嫌悪の対象に含まれる」と危惧した。

差別主義者らも彼らなりの根拠を提示しているとチェ教授は述べ、「外国人が仕事を奪う」「外国人には犯罪者が多い」などが主要なものであると指摘。

チェ教授はこれら「根拠」について反論する。曰く「移住労働者は、概して、私たち国民が従事しようとしない職種に従事している場合が多いので、私たちの仕事を奪うとの根拠は正しくない」と述べた。

犯罪者が多いという「根拠」については、「外国人が韓国人よりも、犯罪者が多いということは、まったく事実ではない」と退けた。
 

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チェ教授は、この「統計的根拠」には特に具体的な反論を展開する。

チェ教授は、思考実験として、「外国人に犯罪者が多いと仮定してみよう」と述べ、「知らない外国人を初めて見たときに犯罪者と疑って警戒することは合理的な行動ではないか?」という問題意識が少なからず社会に存在することには同意する。しかし、まさにこのような意識こそが《統計的差別》と呼ばれるものであると指摘する。

チェ教授は、統計的差別とは、「差別的待遇をするが、統計に基づいたもので許容可能な合理的な行動ということだ」とし、「これまで夏は雨が多かったから、今年も雨が降るとの予測を論理学では帰納的推論というが、外国人は犯罪者が多いから、この外国人も犯罪者であると考える統計的差別も帰納的推論だ」と述べる。

その上で、「しかし、人間の統計的差別は、事物に対する帰納的推論とは異なる」とし、「事物への予測が間違っていても事物は被害と無縁だが、自尊心を感じる人間はそのような誤解が致命的になるからである」と指摘。

続けて、「本人が犯罪者ではないのに、犯罪者と誤解を受けた時に感じる侮辱を考えてみてよう」とし、「いくら統計に基づくといっても差別が許されない理由がここにある」と強調している。
 
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