前駐韓米大使「日系の私への人種攻撃に大統領府は沈黙した」「新大使いまだ任命されず…不幸だ」

バイデン政権が発足して9か月。駐日大使や駐中大使がすでに任命されているにも関わらず、駐韓米大使は空位のままだ。候補者が浮上する気配もない。そのようななか、ハリー・ハリス前駐韓米大使が韓国紙のインタビューに答えている。
 
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ハリス前大使は12日、東亜日報の取材に対し、発足して9か月目となるバイデン政権がいまだ駐韓米国大使を任命していないことに対し、「韓国に送る大使任命が遅れる理由はよく分からない」とし、「我々のコアで戦略的な同盟国の大使指名がされていないのは失望的であり不幸なことだ」と述べた。ハリス前大使は、朝鮮半島情勢の緊張などから、6か月の任期延長をバイデン政権に申し出たが却下されたという事実も東亜日報の取材で明かしている。

ハリス前大使は、駐韓大使の特殊さについても言及。「北朝鮮からの実質的な脅威が存在し、在韓米軍と関連したことも多い」「韓国はまた、非常にダイナミックな民主主義国家でもある」「韓米同盟が71年間維持されてきたが、これまで何挑戦がなかったわけではない」などと述べ、駐韓米国大使が「このような現実と向き合う必要がある」と述べている。
 

ハリー・ハリス前駐韓米国大使
 
一方で、母親が日本人であるハリス前大使は、その出自や言動から多くの批判を受けたと吐露した。「大使時代に韓国当局者との衝突も多かったことが知られているが」との東亜日報の質問に対しハリス前大使は、大使という職が「メッセージを伝達する特使」であるとの漢字語源を引用し、駐韓米軍の防衛費負担増額要求などがトランプ政権の意向であったことから仕方なかったと読み取れる返答をしている。

一方でハリス前大使は、「一部のメディアや一部の政治家は私の人種的な背景を問題視した」「私が日系アメリカ人であることについて攻撃した」とし、「これは余計なことだった。非常に残念だった」と述べている。そして、「そんな批判が出るのはともかく、大統領府がこのような状況に沈黙することにも失望した」とし、「大統領府は人権問題に進歩的人権を中心においた政府ということを誇りにしていたのではないのか」と批判した。

ハリス前大使は「すべての大使は皮膚が厚くなければならない」としつつ、「韓国の友人、韓国料理、私の旅とそこで発見した美しさ、韓国のすべての面を私は愛する」と付け加えた。

 
この報道をみた韓国のネットユーザーからは、

「真に韓国のことを考えてくれた方」

「現政権が左派親中政権であることは米国がよく知っているだろう。当然のことながらこのような政権を相手する米側人材がいるものか…」

「米政権が変わり1年になろうとするのに任命さえされないのは深刻な問題ではないのか。外相が変な発言をしているし。情けない政府だ」

「お前がそんなこと言うか。笑わせるな」

「(韓国と)日本の特殊な関係を知らないはずがない米国が日本系大使を送った時点から何か問題は無かったですか?今振り返れば来るべきではなかったと考えることはありませんか?」

「あなたが日本系だからではなく、韓国民に対し傲慢で無礼だったあなたの言動が韓国人の憤怒と反感を呼んだのだ」
 
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