韓国紙「反日感情は理性的論理ではなくシャーマニズム」「他の植民地経験国と全く異なる属性」

日本統治時代について否定的な見方が大勢の韓国だが、同国の学術界には同時代が朝鮮半島に近代化をもたらしたとして肯定的にみる学者らが一定数存在する。そのうちの一人である韓国人文化人類学者の主張について韓国紙が取り上げている。
 
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未来韓国紙はチェ・ギルソン(崔吉城)東亜大教授が著した『親日と反日の文化人類学』(2020)について書評を掲載し、韓国の「反日」感情の起源や性格について文化人類学的観点から考察・分析した内容について伝えた。

同紙は冒頭で、「日本帝国主義時代が強圧と暴力の時代に彩られたと断じるほど、無道な時空間だったのだろうか?」と問う。その上でチェ教授の著書について、「植民地を経験した別の国や社会を比較分析することで、日本の植民地時代に対する韓国人の否定的で暴力的な理解と通説に異議を申し立てている」と紹介し、「現代韓国の建国と以後、産業化と高度成長の基礎には、朝鮮総督府が施行した《國利民福》の統治戦略が定められている」との主張を伝えた。

続けて「著者がこの本を通して一貫して言いたいのは、収奪と虐政の日帝時代ではないという事実だ。朝鮮を合併した日帝は総督府を掲げ、植民地国民の支持を得るための多様な政策を施行した。日帝は植民地統治のために韓国の法、制度、慣習、宗教、文化に対する調査を行った」「日本の植民地学は西欧列強のそれとははっきりとした違いを見せる」と指摘した。
 

『親日と反日の文化人類学』(チェ・ギルソン著)/教保文庫
 
同紙は「韓国人の反日感情の実体は何だろうか?」とし、「あくまで韓国人同士の問題だった可能性が大きかった。言い換えれば、(同時代に)反日感情というものがあったら、その時期に日本人との関係の中で利益を得た者とそうでなかった者の葛藤、競争で負けた者たちの憎しみと恨みの感情がその端初であるだけだ」と説明する。

そして「著者はまた、韓国人の反日感情が植民地時代に対する否定的な認識だけでは説明されないと主張する。解放後、時間が流れて植民地の経験から遠ざかっていくほど激しくなる韓国人の《反日民族主義》は、それ自体が宗教的属性を持っているということだ」と伝えた。

著者はまた、別の日帝植民地だった台湾と旧満州国、シンガポールなど東南アジア諸国やイギリスの植民地だったシンガポール、マレーシア、インドなどの国々を比較文化人類学的に分析することにより「韓国社会の反日感情が他の植民地経験国や社会とは全く異なる属性を持っていることを明らかにする」と同紙は伝えた。

未来韓国紙は「それは反日民族主義として規定され、反日民族主義は一つの信仰体系であり、韓国人の意識を支配するということだ。一言で言えば、類似宗教または似非宗教という意味だ。日帝が朝鮮の《脈》を壊すために、風水上の主要岩峰や《血脈》ごとに鉄杭を打ち込んだという主張が端的だ」との同書説明を伝えた。

続けて、それが「理性的論理体系ではなく、シャーマニズムであり、偶像崇拝と禁忌のトーテミズムだ。シャーマニズムと偶像崇拝は民族的アイデンティティを形成し、禁忌とタブーはついに旧朝鮮総督府建物の爆破、解体という暴力的な結果につながった」との指摘を伝えた。

そして「より深刻な問題は、半世紀をはるかに越えて日帝植民地期を経験できなかった世代によってより極烈になる反日感情の掘り下げである。著者は日本に対する私たちの中のコンプレックスを越えて開放された態度で現在と未来の日本と向き合うことを特に若い世代に勧めている」と伝えた。

未来韓国紙は末文において「反日民族主義こそが売国行為」であるとし、「反日感情を前面に出した文在寅(ムン・ジェイン)政権の対日外交は、それ自体が東アジアで韓国の孤立をもたらしているだけでなく、自由世界との持続的協力関係さえ難関に陥る結果を生んでいることを知らなければならない」との著者の忠告を伝えている。

チェ教授は1940年生まれ。1963年にソウル大学を卒業し、85年に筑波大学で文学博士を取得、慶南大学日本学教授、日本の中部大学や広島大、東亜大教授を歴任した。日本語著書に『恨の人類学』, 『韓国民俗への招待』, 『帝国日本の植民地を步く』など多数。

 
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