韓国全州で116件の不法土地取引を摘発…LH疑惑受け、大規模調査

マンションの取引に関する調査特別組織を設けた全羅北道・全州市が、マンション不法投機を大量に摘発し、警察告発などの措置を取った。

全州市のマンション取引特別調査団は、価格が急騰した時期である2019~2020年のマンション取引合計2万5961件のうち、不法投機が疑われる1105人を対象に、今年1月から集中的に調査を行った結果、116件の不法投機の事例を摘発したと30日に明らかにした。調査団が不法投機を調査したこの時期に、全州全域にわたってマンションの平均売買価格が8.85%急騰した。

違反の種類は、「便法贈与」52件を含む所得税法違反19件など国税庁と関連した法違反事例が全71件で最も多かった。分譲権の転売制限違反23件、他人名義信託1件、仲介司法違反11件、不動産取引申告法違反9件、法人の目的外資金の使用1件などだった。

最も多く摘発された「便法贈与」では、家族間で売買した後に売主が賃貸契約者として入り、買受人が売買代金を払わなかったり、家族がマンションの残金を払い無利子借用書を書いたりするなどの事例であった。

取引当事者が外部の人間である場合も少なくなかった。摘発された116件のうち外部の人間の数は37人で、全体比で31.9%に達した。地域別では全羅8、ソウル7、大田7、忠南6、全羅南道3、京畿2、忠北・済州・世宗・光州各1人だった。市はこのうち23人は警察に告発と捜査を依頼し、16人税務署に通報し、7人に対して、すぐに過怠料を賦課した。残りの70件は関連法に基づいて措置する予定であるという。

ベク・ミョウン全州市マンション取引特別調査団長は、「全国の自治体の中で初めてのマンション取引の特別調査団を運営し、市民の不動産不法取引行為に対する認識が変化し始めたのが何よりも最大の成果だ。警察広域捜査隊など公システムを介して幅広く進めている。一時的な小規模調査ではなく、継続的に大規模な調査を行う」と語った。
 
(参考記事:「韓国政府、LH疑惑の土地を処分へ…利益発生一切認めない方針」)
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