LG化学(LG Chem)に対する米の反ダンピング関税判定が確定した。同社はこれを覆そうと控訴していたが、棄却されたことが分かった。LG化学は韓国科学大手だ。
米国国際貿易委員会(ITC)は13日(現地時間)、米商務省による反ダンピング関税賦課に対しLG化学が控訴したことに対し、これを棄却した。
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米商務省は昨年2月、韓国産のアセトン(acetone=有機化合物)が低価格で販売され、現地の企業が被害を被ったとし、韓国産アセトンに反ダンピング関税を課した。同じく韓国企業である「錦湖P&B」(Kumho P&B)には47.86%、LG化学には25.05%の関税が課せられた。このとき、LG化学への関税率は昨年9月の予備判定(7.67%)よりも3倍以上上昇したことから、LG化学は昨年5月に控訴していた。
LG化学は米商務省に対しアセトンのコスト算定基準が間違っていると主張したが受け入れられなかった。これによち、昨年3月に出た最終関税率25.05%が確定した。
アセトンは無色の揮発性の液体である。塗料とマニキュアの除去の溶剤、工業・化学分野において有機溶媒などに使われる。
韓国メディアなどによると、LG化学は2018年に約5〜6万tを米国に輸出した。しかし、反ダンピング関税の予備判定が出た後、ほとんど輸出していない状態であるとされる。
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