韓国科学技術院(KAIST)は、バイオおよび脳工学科のチョ・ヨンホ教授の研究チームが、かゆみなく皮膚に貼りつけ脈波(心臓が鼓動するときに発生する波動)をリアルタイムで測定することができるセンサーを開発したと17日明らかにした。
既存のポリマーベースの脈波センサーは、汗透過度が低く、長期間付着すると、接触性皮膚炎やかゆみなどの問題を起こし、皮膚に安定的に接触することができる面積が小さく、脈波信号の精度が落ちるなどの問題があった。
参考記事:東レ韓国法人が「メタアラミド原着糸」を開発 難燃性など要する軍服・作業服などに最適化
研究チームは、多孔質ヘアセル構造(多孔質表面上に複数の繊毛が形成されている構造)の脈波センサーを開発し、汗透過度を高め、肌との接触面積も大幅に広げた。
研究チームは、皮膚に長期間付着させても、肌のトラブルが発生しないことを、付着実験などを通して証明した。
測定精度(信号対雑音比)は22.89であり、従来技術の精度の9倍に達した。
チョ・ヨンホ教授は「脈波の他にも、肌の温度、皮膚伝導度などの他の生体信号センサーと結合し、人間の精神的健康状態を監視するウェアラブルセンサに適用することができる」と述べた。
参考記事:韓国科学技術院、人間の脳を模倣したニューロモピック半導体を開発 「ヤヌス構造で実装可能証明」