韓国政府系機関、ガスタービン用チタンブレードなど国産化 「日本との競争で一歩先を行く」

韓国科学省傘下の韓国材料研究院(KIMS)は17日、素材・部品・装置技術自立のための研究成果を発表した。素材分野における韓国のコア研究機関であるKIMSは、日本の輸出規制(輸出管理強化)以降、同技術開発のための拠点的役割をしてきた。
 
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この日紹介された成果は、△電気自動車バッテリー温度管理用放熱セラミック新素材開発(素材)△大型(1m級)チタン(Ti)合金ブレードの製造技術の国産化(部品)△線形イオンビーム表面処理装置および材料の表面処理技術の開発(機器)などである。

電気自動車バッテリー新素材は、情報電子部品の高性能発現と耐久性の確保に不可欠な熱管理素材として産業の需要が増えている。KIMSは、市販の酸化物材料である酸化アルミニウムと同じような価格でありながら熱伝導率も約2倍程度高い酸化マグネシウム素材を開発した。
 

KIMSが開発した発電タービン用大型チタン合金ブレード/KIMS提供
 
KIMSは、電気自動車の安全性を確保する上でこの素材が大きな役割をすると期待した。特にKIMS開発した新素材は、日本で開発された酸化マグネシウム素材に比べて性能は高く、価格も安いことから、「日本との放熱素材競争でも一歩先を行くことができると予想」した。

全量を輸入に依存していた発電タービン用チタンブレードを国産化したことも重要な成果として挙げられた。KIMSは、国内(韓国)企業と共同で、商用合金に比べ引張強度が13%高く、衝撃に強い大型(1m級)ブレードの生産に成功した。既存の市販のブレードに比べて合金の使用量を削減し、価格は下がったとのこと。

ブレードの開発過程で得られた高強度チタン合金部品の大型化技術は、今後、船舶・産業用極低温タンク、航空・宇宙部品などの大型チタン部品の製造産業全般にわたって大きな波及効果が期待されるとKIMSは強調した。

KIMSはすでに大型(1m級)チタン(Ti)ブレード製造技術を韓国企業に技術移転しており、インゴット→ビレット→型鍛造→後熱処理→加工に至るまで、発電用チタン(Ti)ブレードの国産化のための製造バリューチェーン(Value-Chain)を完成させたと説明している。KIMSは、「現在全量を輸入しているチタン(Ti)ブレードを国産化し、国内企業の発電タービン産業の競争力を強化したという面でその意味が格別だ」と強調した。
 

線形イオンビーム表面処理装置内部構造図/KIMS提供
 
KIMSは、線形イオンビーム装置をアップグレードし、数十マイクロメートル(㎛)の厚さのフィルター繊維の非損傷表面処理技術も確保した。表面処理業界では、6台の根産業の一つである。超高周波用アンテナ、軽量輸送機器、生体インプラント接合など、様々な産業に効果を出すことができるとKIMSは説明した。
 
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