韓国紙「日本の高齢化制度改革は進んでいる」「韓国の少子化は無視されたまま」

  • 2021年8月20日
  • 2022年11月21日
  • マクロ

日本で少子高齢化が進むなか、韓国も状況は深刻であるとする指摘が韓国メディアから出ている。

韓国の東亜日報は20日、ソ・ヨンア記者(女性)による「残った時間はあまり無いのに…」というタイトル記事を掲載。ソ記者は、「韓国、中国、日本は、時間差はあるものの、すべて少子高齢化という悩みを抱えている」とし、「最も先を行く国は、高齢者の割合28.7%(2020年)である日本だ」と指摘した。
 
参考記事:韓国紙「日本の経済衰退は将来の韓国の姿」「むしろ日本より深刻」
 
しかし、ソ記者は、「日本の(高齢化への)制度改革は進捗を示している」とし「高齢者の富を若い世代に移転し、消費を活性化するために、相続の代わりに贈与を促した」ことや、「孫の教育費、子供出産費、子供の住宅購入費などの名目で事前贈与する場合の非課税恩恵を大幅に増やした」ことを指摘。年金についても、2015年には「公務員年金と職場の年金を統合する年金改革を成し遂げた」こと、若年層が損したという不満をなだめるために「年金は2004年から段階的に納入額を増やし支給額を減らし寿命と出生率に連動して自動的に調整されるように手入れした」と評価した。
 

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ソ記者は、中国の高齢化対策はより強力であるとし、「7月下旬に習近平政府が少子化対策として私教育の禁止措置を打ち出した」(※学費負担増を懸念した低出産率への対応)ことを挙げ、「1980年以来の産児制限の政策を2016年から二人の子供、5月には三人の子供まで許容したが、1.6人台を維持してきた出産率は昨年1.3人台に落ちた」ことに劇薬処方で対応していると指摘している。

一方で韓国については、「毎年出生率の新しい記録(2020年0.84)を塗り替える」のが韓国であるとし、今後10年間、韓国の若者人口は161万人減って高齢人口は279万人増え、働く人口は339万人減るとの統計庁見通しを伝えた。その上で、「このような人口構造の変化は、財政と福祉、雇用などの経済社会全般に大きな波紋を予告する。世界の人口学者が韓国を興味深く見守る」ものの、「いざ韓国では、この《不都合な真実》は無視したまま、すべてが目の前の日常と大統領選挙戦にのみ熱中する」と批判的にコメントした。

ソ記者は、退職年金の低賃金収益率を高めるための法案が数年間、国会で留まっていることや、公的年金の持続可能性を心配しているのが若い世代だけであることなどを挙げ、「平均寿命60〜70歳の時代に作られた公的年金システムが100歳時代にも通用させることはできない」とし、「最終的には支払いを少なくしたり遅くしたりしなければならない」と提言した。そして、そのことは近いうちに年金受給者となるベビーブーム世代の譲歩があってこそ可能であるとし、老人に無関心な国になることを危惧した。

この記事を読んだ韓国のネットユーザーからは、

「政治家の頭の中に若者が入っているものか。ただグラフとしてのみ見てる。オウムのように少子化が急務だと言いながら」

「非婚と少子化は国と民族がますます縮小し、国民が生き辛くなる。大統領は人に必需品となる住宅を供給し、規制を完全に撤廃して供給量を増やし価格を下げなければならない…」

「今まで左派、右派(の差なく)政策が失敗した。特に大都市集中と首都圏過密化して以来、より生きるのが厳しくなり質的低下が主な原因だと思う。国家の均衡発展がさらに必要な時だ。思考の幅を拡げる必要がある」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。

 
参考記事:韓国の人口が19カ月連続で自然減少 少子化で出生児数を死亡者数が上回る

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