駐韓中国大使館は8日、中国で最近、防弾少年団(BTS)など韓流アイドルのファンクラブアカウントが相次ぎ停止されている問題について説明した。
中国大使館は同日、「中国政府の《淸朗》(インターネット浄化運動)の特別行動に関する立場表明」というタイトル文を発表した。
参考記事:中国国営紙「韓国スターは問題ある方法で中国ファンから金を稼ぐ」「芸能界浄化の対象に」
中国政府は先立って、芸能産業への規制8条項を発表し、中国版ツイッターであるウェイボー内の韓国芸能人ファンクラブアカウント21カ所を30〜60日間停止させた。BTSのジミンをはじめ、アイユー、少女時代テヨン、ブラックピンクのリサやロゼなどのアカウントが現在停止されている。
これについて、駐韓中国大使館側は「最近、中国芸能界のスターたちの間で、脱税、性犯罪や麻薬などに関する道徳喪失事件が頻発している」とし、「ある有名外国系歌手(※元EXOのクリス=カナダ国籍)が強姦罪の疑いで拘束され、ある俳優(※中国人俳優のチャン・ジーハン)が複数回も靖国神社を参観し、中国国民の叱責を受けた」と説明した。
続けて、「これと共に、中国のインターネット空間におけるファンダム(※ファンコミュニティによるサブカル文化)の問題がますます浮き彫りになっているが、各ファンクラブの相互間の悪口と誹謗、悪意のあるマーケティングが行われており、未成年者を含むファンから資金を集め応援するように誘導し、これを強要するケースも生じている」と付け加えた。
また、一部のファンはアイドルの予備選挙の投票勝利のためにヨーグルトをボックスで購入し、ヨーグルトのふたの内側に書かれたQRコードをスキャンした後、下水道に次々と捨てた例などを挙げ、若い層に悪影響を及ぼしており、法にも抵触すると指摘した。
大使館側は、「中国政府は、公の秩序と良俗に外れ法律と法則に違反する言動だけを(規制の)対象にするものである」とし「他国との正常な交流には支障にならないだろう」と強調した。
大使館側は「中国関連省庁は、芸能人のデータ操作とファン層の消費誘導を取り締まる禁令と懲戒処分を緊急発足させ、2021《チンラン》特別行動を展開することにより、芸能界とファン層の異常な文化現象を正そうとしている」と述べた。
2016年のサード(THAAD、高高度ミサイル防衛システム)問題により、中国では当時、韓流禁止令が下され、地上波放送における韓国芸能人の出演が禁止されたことがある。韓国歌手の公演や韓国映画の中国内公開も行われていない。
韓流を狙ったものではないという中国側の説明だが、韓国メディアやネットでは危惧する声が多く出ている。
この報道をみた韓国のネットユーザーからは、
「分かった。お前らと話しても無駄だ」
「笑わせるね。中国共産党の口から真実が出るわけがない…」
「中国は絶対に先進国になれない。すべての面で質が劣る」
「中国人ファンがBTSジミンの誕生日記念でやったことなのに…これで韓流芸能人はみんなアカウント停止だな…」
「…我々を舐めてるからやったんだろ…」
などのコメントがネット掲示板に投稿されている。
参考記事:韓国紙「中国のゲーム規制を韓国ユーザーは歓迎」「マナー違反減り快適に」