
米国ゼネラルモーターズ(GM)が相次ぐ火災事故でシボレー・ボルトEVのリコールを拡大した中で、米国サンフランシスコの駐車場で、ボルトEV駐車を禁止する案内文が出たことが分かった。ボルトEVには韓国LGがバッテリーを供給しており、約2千億円とされる賠償額の相当額をLGが負担するとみられている。
参考記事:韓国LGが賠償する「ボルトEV」でまた事故 「火災物語にさらに燃料を追加」米紙
韓国の自動車専門紙であるオートデイリー(9日)は、米SNS情報をもとに、最近サンフランシスコの屋外駐車場にボルトEV駐車禁止の案内が付いたと伝えた。案内文には、「顧客の安全のため:シボレー・ボルトEVの駐車を厳しく禁止します。準拠していただきありがとうございます!」というフレーズが書かれている。
GMは「ボルトEV」と「ボルトEUV」のバッテリモジュールの交換リコールを発表しており、車主にはバッテリー残量を90%以下に維持し、残りの走行可能距離が113km未満にならないように注意を呼びかけた。
GMは韓国LGエナジーソリューションが提供するバッテリーセルが適用された14万2千台に達する車両でモジュールを全て交換するには最大1年以上かかると見ており、長期間に及びことから、その間の利用を不安がるユーザーに対し上記のような火災防止対策を明らかにしている。
オートデイリーによると、「米国では、特定のモデルの駐車または充電禁止が大規模に行われるのは今回が初めて」であるとし、「他の車の所有者や充電ネットワークの間に火災の恐れを拡散させるからであり、これは保険費用を増加させる可能性があるとの懸念を生んでいる」と伝えている。
続けて同紙は、「シボレー・ボルトとボルトEUV所有者の30%がまだ充電容量の90%を超過して充電したり、推奨範囲より低く充電したりしており、場合によっては大混乱が広がる可能性があるとの指摘が出ている」と伝えた。
ロイターは9日、GMの米ミシガン州オリオン工場が、ボルトEVリコールに伴うバッテリーパックの不足などの影響で、今月24日まで工場を閉鎖すると報じた。
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