韓国で栽培された日本種のかぼちゃ(南瓜)が日本に逆輸出されている。
韓国の地方紙「メイル新聞」は14日、『日本に逆輸出される漣川かぼちゃ』というタイトル記事を掲載し、「漣川郡のかぼちゃが《一番の一番》です」とし、「日本から種子を取り寄せて育てた後に、完成品を再び日本に逆輸出している《漣川かぼちゃ》は、味と品質に優れていることで有名である」と伝えた。
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肥沃な土地を持つとされる漣川群で生産されたかぼちゃは、「肉質が硬く、栄養と糖度が13〜14ブリックス(brix)と高く、国内(韓国)だけでなく海外の消費者から好評を得ている」と同紙は強調した。
漣川かぼちゃの生産面積は約40㏊ほど。同紙によると、1990年代初頭から栽培が開始され、今では30農家が総500t程度を生産する。今年は干ばつと高温現象で収穫量が例年と比べて15%減少したにもかかわらず200tを日本に輸出して2億3千万ウォン(約2150万円)の所得を上げたと伝えられる。
2017年の輸出量はわずか28tに過ぎなかったが、約7倍に増えた計算となる。漣川かぼちゃは、日本だけではなく、台湾、香港などでも人気が高いという。輸出品種は日本品種の「味平かぼちゃ」などだ。
かぼちゃは生育期間が3ヶ月程度と比較的短く、韓国では1990年代から導入され、広く栽培されている。最初は日本植民地時代の1920年代に入ってきたが、当時は「倭カボチャ」と呼び忌避されていたとメイル新聞は伝えている。しかし1985年以降、済州島と全羅南道海南など南部地域で日本の輸出を目的に生産され始めた。
同紙は、かぼちゃは低カロリーでビタミンも豊富であり、健康に良く、新陳代謝や造血機能を促進させ、糖尿病の予防や改善にも有効であると強調した。
ソウル京畿ケーブルtvは先月、漣川かぼちゃが日本市場で好評であり、「孝行商品」であると伝えた。
一方で全裸南道の新安郡も今年7月、かぼちゃ300tを日本に輸出したと明らかにしている。
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