韓国経済紙「次期政権はアベノミクスを止めよ」「止めても危機に陥るが…《ゾンビ経済》唯一の道」

  • 2021年9月29日
  • 2022年11月21日
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韓国紙が、日本の次期政権が「アベノミクス」を踏襲するかどうかは、日本経済の大きなリスクとなっているとの分析を行っている。
 
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韓国経済新聞は28日、ハン・サンチュン記者(客員論説委員)の記事『円安ギャンブルが終わろうとしている…日本は再び円高になるのか』を掲載し、日本の為替政策の行く末に注目している。

ハン記者は、自民党総裁選で選出される次期日本国首相が誰になるかを注目しつつ、足掛け10年目を迎えたアベノミクスがどのようになるのかが最大の関心事であると指摘し、アベノミクスが、バブル以降に長期デフレに陥り、すべての経済浮揚政策が無効化するという日本の「ゾンビ経済」の状況から生まれたものであると説明した。

ハン記者は、「日本経済が内需部門の活力を取り戻しデフレ局面から脱却するのは容易ではない」とし、日本の内需不振が、雇用と賃金の不安定の増大や、人口の高齢化などすぐには解決できない構造的要因に起因することを挙げ、「政府の財政条件も大きく悪化し、1990年代のように、政府が民間需要を積極的に代替し、促進することができる臨界点を超えて久しい」と指摘した。

そのような状況で日本経済の問題を解決するためには、円安政策によって輸出を伸ばすしかなく、「安倍政権が円安論者の黒田晴彦県日銀総裁を電撃的に迎え入れたのもこのため」であり、「景気状況と通貨価値が乖離する悪循環局面を防ぐことが日本の景気を回復させる最後の方案」と主張する浜田幸一米エール大学名誉教授の勧告を受け入れ「アベノミクス」を推進したとハン記者は説明する。

しかし、アベノミクスによる円安誘導は、「競争国にそっくり被害を与える《近隣窮乏化政策》に該当する」ため、初期にはドイツやBRICs各国の反発を受けた。また、日本国民にも輸入物価の高騰で損害を与えたとハン記者は指摘した。

それでも「アベノミクスが停止したら、すぐに《危機》に直面する」という見方があるとハン記者は言及し、「日本が持続可能な成長基盤を用意するためには、国内から確保しなければならない」としつつ、「しかし、円安政策は内需産業をより困難にする。このような状況で輸出も不調になれば、日本経済はコントロールできない局面に陥るほかはない」と警鐘を鳴らした。そして、「次期日本政府の悩みもここにある」と解説してみせた。

ハン記者は、次期日本政府が近隣諸国などと共生できる内需拡大策を推進すべきであるとし、たとえば「負の貯蓄準租税」などを通じて貯蓄を消費に向かわせる政策をとるべきであると主張している。

とはいえ、次期政権がアベノミクスを止めたとしても、それはそれで「日本経済に《円高の呪い》が再燃する」可能性が高いとハン記者は指摘した。国際為替投機筋はそのようなタイミングを虎視眈々と狙っており、日本経済には危険なタイミングであると指摘しつつ、円高になれば、ウォン・ドルレートも下落させる要因になるとハン記者は危惧している。
 
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