韓国経済紙「バイデン政権に韓国は経済主権を奪われる可能性」「サムスンも出ていく」

韓国の複数の経済紙が、韓国企業の韓国からの流出を危惧している。

毎日経済新聞は5日、カン・ゲマン米特派員記者の記事『韓国企業の米国行き、韓国経済主権の脅威』を掲載し、このように報じた。
 
参考記事:韓国紙「米に半導体機密情報を渡さないと報復される」「バッテリーなどにも拡大へ」
 
カン記者は、バイデン米政権が自国産業の育成と雇用を最優先の価値として打ち出し、新保護貿易主義に傾いていると指摘し、米国製品の購入を促す「バイアメリカン」や労組を持つ自動車メーカーにのみ適用される税控除、サムスンなど半導体企業への機密情報の要求などを挙げ、「銃で直接的に脅迫しないだけであり、重要な技術とサプライチェーン・サイバーセキュリティ・原材料・通商をめぐる世界経済安保戦争は鋭く広がっている」と説明した。

カン記者は、「韓国企業は、米国に直接工場を建設する形で対応しながら東奔西走する」とし、サムスン電子が170億ドルを投入して米に半導体工場建設を予定していることや、SKイノベーションがフォードと、LGグループもGMと電気自動車バッテリー工場を米に建設し、現代自動車・起亜が米での自動車生産の割合を徐々に増やしていることなどを挙げ、これら総額44兆ウォン(約4.1兆円)の対米投資計画を実施することから、「韓国の未来の収入源と先端産業の生産設備およびコアサプライチェーンが米国に移る重大な事案である」と説明する。

カン記者は、「サムスン電子のように海外に積極的に進出する企業は、本社の概念が今後あいまいになる可能性がある」とし、「グーグル税」のように「韓国企業であっても、米国で収益を出せば法人税を米国に納税しなければならない」という未来を予見する。その上で、「韓国企業が海外に流出すれば(国民は)ますます仕事を失い、税収さえ奪われる仕組みだ」とし、「経済主権を守っていかなければならない時だ」とカン記者は警告している。
 

iStock
 
韓国経済新聞は4日、チョン・ホヨン日本特派員の記事『韓国を離れるサムスン、日本を離れるトヨタ?』を掲載し、サムスンとトヨタという日韓の大企業がそれぞれ直面する国内リスクについて挙げ、両社が国外に移転する可能性について言及。

チョン記者は、日本でトヨタは「6重苦」(円高・貿易協定の遅れ・高い法人税・労働市場の硬直性・環境規制・電力不足および費用増)などに直面しており、「日本で自動車を製造して輸出するよりも現地生産するほうがはるかに有利」となっている状況について触れた。

一方で韓国の場合にも「6重苦」はそのまま当てはまるとしつつ、「6重苦では足りないという悲鳴まで聞こえる」と指摘する。チョン記者は、文政権による急激な最低賃金の引き上げや法人税率の引き上げ・世界最高水準の相続税・親労組の政策・経営者の刑事罰もある災害法などを例として挙げた。

チョン記者は「サムスンが本社を海外に移すという」という言葉を韓国の財界関係者なら一度は聞いたことがあるだろうとし、総帥(李在鎔サムスン電子副会長)が負う刑事処罰のリスクや定例行事にように行われる政界の「サムスン叩き」がその背景であると説明した。

その上で、韓国の企業経営者の5人に1人が事業場の海外移転を検討していると伝えている。
 
参考記事:韓国紙「《中国の属国》より米側の《能力ある弱小国》座維持を」「米は仏も無視…韓国も手放す」

参考記事:韓国のコンビニ店主団体ら、政府の最低賃金引上げに反発 「政府委員らは給料を払ったことがない人たち」

参考記事:米紙「サムスンのせいで韓国部品メーカーが干上がる」「Galaxyの中国部品採用相次ぐ」