中国と豪州が争うと韓国が損する⁉ 石炭不足で尿素輸出停止、そして物流麻痺の危機に

  • 2021年10月29日
  • 2022年11月21日
  • 通商

「風が吹けば桶屋(おけや)が儲かる」という日本の諺があるが、「中国と豪州が争うと韓国が損する」という、一見不思議な現象が起きようとしている。中国が石炭不足で、それを原料とする尿素輸出を制限したことが、韓国内の物流を麻痺させる可能性が浮上しているのだ。
 
参考記事:韓国紙「中国は豪州制裁で電力難のブーメラン」「貿易を一方的恩恵と勘違い…中国はカルマを刻め」
 
29日、韓国産業省は、中国の尿素輸出制限と関連して、中国貿易当局と協議を進行中だと明らかにした。

最近、韓国では尿素水(AdBlue)が品薄となっているが、これは原材料である尿素の供給が支障をきたしたためだ。韓国は尿素を全量輸入に依存しており、うち70%近い物量が中国から輸入される。

問題は、中国が豪州との貿易紛争で石炭不足に陥っており、石炭を原料とする尿素の輸出を制限したことだ。

尿素数が不足すると、ディーゼルを燃料とする貨物車の運行が最初に打撃を受けることになる。排ガスを浄化するために使用される尿素水が不足すると、出力が落ちたり、始動そのものが出来なくなったりすることがある。
 

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韓国で尿素水を必要とする乗用車と軽油車はそれぞれ200万台あり、計400万台に達する。特に走行距離が長い大型車は平均600~700kmの走行ごとに約10リットルの尿素水を使用するなど使用量が少なくない。

韓国の自動車専門紙「オートタイムス」は28日、中国からの輸入制限が解除されなければ、今年の末にも韓国で尿素水の供給が滞るとの見方を示した。

同紙は、「最大の問題は大型貨物車などが運転できなくなり、国内貨物輸送が麻痺する状況だ」とし、「物流が麻痺すれば被害は流通業に転移する」「(負の)経済的波及効果はさらに拡大する」と警鐘を鳴らした。たしかに、物流は経済でいうところの血の巡りであり、これが乱れると、経済という「身体」全体に悪影響が出るのは避けられない。

オートタイムスは、最悪の場合には、SCR(排ガス浄化技術)の動作を止め、ディーゼル車の窒素酸化物を浄化せずにそのまま排出する方法があると提唱する。もちろん、この場合、「環境的、国際社会的にも負担が大きい」ものの、「すぐに物流が止まって生計がシャットダウンする状況になるくらいなら、様々な可能性を考慮するしかないだろう」と伝えている。

中国に進出する韓国企業が、中国の電力難から使用制限を受け、生産に支障を来しているという情報は先月から伝わっていたが、いよいよ韓国国内でも影響が出ようとしている。中国への貿易依存度の高い韓国には避けられないものだ。
 
参考記事:米国営放送「韓国を情報同盟に入れると秘密漏れる」「神経を使わない国と共有できるか」

参考記事:韓国紙「《中国の属国》より米側の《能力ある弱小国》座維持を」「米は仏も無視…韓国も手放す」

参考記事:韓国紙「中国は歴史上、韓国の一部だった」「我が先祖の文化が黄河文明に」「文政権は歴史弱者」