韓国政府の対日通商官らが相次ぎ退職か 「政権の無理な要求に懐疑を育んだ」韓国紙

韓国政府の対日通商担当者らが相次いで辞職していることが判明した。
 
参考記事:韓国紙「日本が韓国のTPP加盟を断れば自滅」「議長国変更と中国申請タイミングを狙った」
 
朝鮮日報は31日、「福島水産物輸入禁止の主役も離れた…産業部公務員退職ラッシュ」というタイトル記事を掲載した。

同紙は、「韓国産業部(産業通商資源部=日本の経産省に相当)で通商・貿易業務を担当したA課長が18日、公職を去った中堅企業役員に移った」「戦略物資などの管理を担当したB課長も最近名誉退職をした」とし、「二人は2019年日本の輸出規制強化措置以後、日本に渡って韓国代表として交渉に乗り出した人物だ」と述べ。彼らが産業部で「将来を嘆望されたエースだった」ことを伝えている。
 

日本の輸出規制(輸出管理強化)を受け2019年7月に経済産業省施設で行われた日韓課長級会談(右側は韓国産業部代表)
 
同紙は、「産業部の30・40代の中間管理者が相次いで民間に離職している」と指摘し、「《エース》の脱産業部ラッシュを見守る産業部公務員の間で少なからぬ動揺が起きたと伝えられた」と報じた。

ユン・ヨンソク議員(野党)によると、文在寅政権発足以降から今年9月まで産業部を去った副理事官(3級)・書記官(4級)公務員は61人と集計された。朝鮮日報は「課長級の副理事官・書記官は中央省庁で要の役割をするが、産業部のみ課長級の退職が他の省庁や過去に比べて多い」と伝えた。2019年にWTO(世界貿易機構)で日本の水産物輸入禁止措置のパネル紛争で逆転勝利を導いた事務官も産業部を去ったという。

朝鮮日報は、産業部の相次ぐ退職の背景に文政権への拒否感があると主張している。「前政権で一生懸命働いたという理由で不利益を被ることに大きく失望する官僚が増えた」ことや、文政権が脱原発政策に絡み「一方的な指示と無理な要求などが(職員らに)公職生活への懐疑を育んだ」との見方を伝えている。
 

昨年11月にRCEPの調印式で署名したユ・ミョンフィ通商交渉本部長(当時)
 
文政権は昨年、WTOの事務総長選に産業部のユ・ミョンヒ通商交渉本部長を擁立し、決選投票まで進み、トランプ政権からの支持も取り付けたが、最終的に敗れた。ユ氏は文政権の信任が厚く、昨年11月のRCEP(域内包括的経済連携協定)の調印式では文在寅大統領の傍らで同協定に単独署名している。一時は次期外相の噂も出たが、現在は韓国政府の経済通商関連の外交活動を支援する「経済通商大使」に任命されている。

 
この報道をみた韓国のネットユーザーからは、

「中央省庁で事務官をやれば企業からは優遇される。一方で、省庁に留まって政権交代があればパージされる可能性もある…だから公務員たちは懐疑心を持つ」

「つまり文在寅のせいだ」

「仕事しても面白くなく、知らない人間があれやれこれやれと言い、後で問題にもなるし」

「公務員を民営化すれば国民が息を吸える」

「公務員は国の命令を聞くのが仕事。それが嫌ならやめろ…」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。
 
参考記事:韓国通商大使「日本の輸出規制は国際信頼を阻害…多くの国が共感」「TPPは日本主導ではない」

参考記事:韓国紙「台湾TSMCの日本進出めぐり韓国がWTOに提訴も」「日本政府補助金はサムスンに損害」

参考記事:韓国財界「岸田政権でも輸出規制は続く…むしろ悪化へ」「国産化を急ぐ必要ある」