韓国紙「日本の植民地支配は合法だったのか?」「当時は違法ではなかったが…正当性はない」

韓国紙が、日本の植民地支配の「合法性」をめぐって歴史哲学的な論考を載せている。
 
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ソウル新聞は、イ・ヘヨン韓神大教授の寄稿文『植民地支配は’合法’なのか?』を掲載した。

ソウル中央地裁は去る6月、徴用工被害者および遺族など85人が日本製鉄・日産化学・三菱重工業など日本企業16か所を相手に提起した訴訟について「1965年韓日請求権協定によって訴訟を起こす権限がない」とし却下していた。

イ教授は同判決文の内容について注目した。同判決文には「日本国を含むどの国も、自分たちの植民支配の不法性を認めたという資料がなく、国際法的にもその不法性が認められたことがあるという資料がない」「日本の大韓帝国併合が条約形式を装った強みに過ぎないとしても、その当時《植民支配禁止》という国際社会の慣行や法的確信を示す証拠を見つけることができないのが国際法的現実だ」などの文言がある。

イ教授は、これについて「(ソウル中央地裁は)日帝の植民支配が《合法》と言いたいのだろうか」と述べ、「それでは当時、朝鮮を実効的に支配した《合法的》国家権力だった日本国に抗する全ての行為、すなわち独立運動はすべて《不法》行為になるのだろうか」と問う。
 

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イ教授は、第一次世界大戦後に創設された国際連盟の規約(第22条)について言及した。同規約には「過去の戦争(第一次大戦)の結果、過去に自らを統治していた国家の主権から外れたが……それでも自立能力のない人民の植民地と領土については、以下の原則を適用しなければならない。これらの人民の安寧と発展が、文明の神聖な信頼を形成し、この信頼を遂行するための安全がこの規約に具体化されなければならない。この原則に実質的に影響を与える最善の方法は、資源、経験、または地理的位置から見て、この責任を最もよく遂行し、またそのような容認のある先進国にこれら人民に対する後見を委任し、国際連盟の代わりに先進国による委任統治を執行するのだ」という文言がある。

イ教授は、第一次大戦の勝戦国であった当時の日本は国際連盟の常任理事国であり、また国際的に承認されたアジアの大国であり「文明国」だったとし、一方で「朝鮮は良くて半文明国であり先進国日本の《委任統治》が当然だということが少なくとも国際連盟規約で確認されるのが当代の国際法的現実だ」と指摘した。

しかし、イ教授は、ローマ時代の奴隷たちの反乱「スパルタクスの戦争」を取り上げ、18世紀のフランス啓蒙哲学者ボルテールが「歴史上唯一正当な戦争」と評価したことを歴史哲学的な文脈で取り上げる。奴隷はローマ時代の法律では私有資産であり、彼らの反乱は所有者の財産侵害に当たり、違法であり犯罪だった。しかし、今では人が人を奴隷にすることこそが犯罪となる。
 

ボルテール
 
イ教授は、このような思考を伝えつつ、奴隷貿易同様、植民地支配についても1970年代にその不法性が国際法上の強行規範(jus cogens:国際法上いかなる逸脱も許されない規範)として定着し、「暴力的な方法で植民支配を創設、維持することは明らかな国際法違反である。これが現代国際法の現実である」と指摘した。

その上で、イ教授は「奴隷制度も植民支配も当代は合法的だった。しかし奴隷制、植民支配という《事実》から正当性は導出されない」とし、「合法性は正当性の一形態に過ぎない。法が(歴史の)定義から分離され、司法官僚的機能としての合法性にのみ埋没するとき、法は存在理由を追及される」と説く。

続けて、「国際政治の属性上、20世紀の帝国主義列強らが植民主義の不法性を認めるのは、革命政府でもないと期待しにくい」ことであると指摘しつつも、「国際政治的に不可能であることを根拠に国内法的判断をするのは果たして誰のためであるのかを問う行為は、それ自体で正当である」とし、韓国司法の判断に間接的な反論を行っている。
 
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