韓国企業が「溶接チップ研磨機」を国産化…これまで全量を日本に依存 現代自動車系列企業に供給

  • 2021年11月22日
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自動車や船舶などを作る過程で、様々な金属材料を接合する際にロボット溶接機が使われる。数百回溶接すると、溶接機の先端(溶接チップ)に様々な金属物質が溶けて付着し、高温の影響で溶接チップも変形して溶接品質が低下する。この時、溶接チップを削ってトリミングし、溶接機の性能を原状回復させるのが産業用溶接チップ研磨機の役割だ。
 
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これまで日本から全量輸入していたこの製品を韓国の中小企業のパックスラボが国産化することに成功した。韓国各紙も報じた。パックスラボは2019年に設立された会社であり、韓国内で唯一の産業用溶接チップ研磨機メーカーとして挙げられる。
 

パックスラボが開発した溶接チップ研磨機
 
パク・ジョンヒ=パックスラボ代表は「自ら開発した産業用研磨機は重量が16㎏で、国内(韓国)市販の日本製品(17~18㎏)より軽く、設置や移動が便利」と説明した。それと共に「溶接チップ研磨速度も日本製品よりはるかに速く、国内自動車生産ラインの溶接速度を短縮することで生産性を高めることに寄与した」と述べた。

通常、車体製作用ロボット溶接機は60~100回溶接した後、研磨機で溶接チップを削らなければならない。パックスラボ製品の溶接チップ研磨時間は1台当たり0.3秒と、日本製品(0.8~10秒)より速いという説明だ。

パックスラボ製品は、研磨作業過程で出てくる溶接スラグ(溶接チップ)が溶接チップに付着する現象も解決した。溶接チップが自動的に落ちるように設計したことによるものだ。長時間の使用で熱くなった溶接チップを冷却する機能もある。鉄板溶接機だけでなく電気自動車に主に使われるアルミ鋼板溶接機も研磨が可能だとパク代表は強調した。世界の産業用溶接チップ研磨機市場規模は年間20兆ウォン(約1.9兆円)に達する。韓国内では自動車造船機械など業種の工場で約5万台が使用される。
 

現代重工業の造船ドッグ/現代重工業
 
パク代表は韓国の某企業の研究所長だった2018年に溶接チップ研磨機の国産化に挑戦して以来2年ぶりに成功した。当時、日本の輸出規制(輸出管理強化)で溶接チップ研磨機の輸入が円滑でなかった点も開発に影響を与えた。機械工学の専門家であるパク代表は「今後、自動車だけでなく造船業界にエリアを拡大し輸出も推進するだろう」とし「3年以内に会社の規模を10倍に育てる」と決意を語っている。パックスラボは、現代自動車の一次協力会社と現代重工業グループの系列会社に研磨機を供給している。
 
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