東亜日報は2日、キム・サンウン記者による『学会と出版界に吹き付ける”ジャパンパッシング”』タイトル記事を掲載し、韓国で日本史研究者が急減している現状を伝え、これを危惧する見方を示している。
参考記事:安倍元首相の「台湾介入」発言に中国外交部「頭が割れ血を流す」 韓国人「日本は中国に物申せる唯一のアジア国」
キム記者は、韓国で日本史学会長を務めるパク・フンソウル大東洋史学科教授への取材をもとに、日本史を研究する若い学者たちが急減しているとし、「10年前だけでも1年に5人以上ずつ国内外で日本史博士学位取得者が出ていたが、最近は1-2人に過ぎない」と伝えた。「韓日関係の悪化が少なくない影響を及ぼした」と指摘している。
キム記者は「このような雰囲気は学界だけではない。一般人たちの日本に対する関心もますます冷えている」とし、今年5月に出版された佐藤優の対談集『日本はどこへ向かうか』が読書家たちの好評にもかかわらず「まだ初版1500部さえ消化できずにいる」と伝えた。キム記者は「佐藤優が安倍晋三元首相を《反知性主義者》と批判するなど、国内(韓国)の読者が関心を持つような内容を扱っているにも関わらず反響を起こすことができなかった」と指摘した。
キム記者は「過去には日本が憎くても学ぶことがあるという考えが支配的だったが、2000年代に入って韓国の地位が高まり、それさえも消えたということ」とし、「2000年代以降に生まれた若い世代ほどこの傾向が強い」と指摘した。
一方でキム記者は「問題は日本の国力が、私たちがスルーできるレベルではないという事実だ」とし、日本のGDPが米中に続き世界3位であることや、「東アジアで中国が地域覇権国に浮上する状況で、日本の戦略的価値は格別である」ことなどを挙げ、「中国を牽制し、日本をテコに韓国の国力を最大化するには、好きでも嫌いでも日本をよく知らなければならない」と伝えている。
この報道をみた韓国のネットユーザーからは、
「反日のために日本で勉強しないのではなく、勉強してもメリットがないからだ。景気も低迷し、一人当たりGDP(PPP)も韓国に追い越されたし… 東京の会社員の平均ランチ代が6千ウォン(約576円)って…乞食だろ…」
「日本に勝つためには、日本をきちんと研究して極日をしなければならない」
「認めるのは嫌だが…日本は無視できない国なのは合っている。私たちに影響を与える隣国であり、無視できないのでさらに研究してよく知れば勝てるはずだが…」
「これから日本への関心が減れば、日本が今後何をするのか予測もできず、対比もできない。つまり、日本をよく知らずに無知性から蔑視していた朝鮮時代に回帰すること」
などのコメントがネット掲示板に投稿されている。
参考記事:韓国経済紙「日本は30年も物価上がらず…相対的貧困に」「高級マグロは中国に奪われ、昼飯代は米国の半分以下」