世界2位のバッテリーメーカーである韓国のLGエナジーソリューション(LGES:LG化学から分社)が、日本のホンダと合作し、米国でバッテリー新工場を建設するとの報道が出ている。
参考記事:韓国研究機関が「EV界のゲームチェンジャー」全固体電池の開発発表 一度の充電で800km走行
韓国の毎日経済新聞は14日、「韓日両国の代表企業であるLGエナジーソリューションとホンダ自動車が米国にバッテリー合作工場設立を推進する」とし、「閉鎖的な部品サプライチェーンとハイブリッド車中心の戦略を固守してきたホンダがLGエナジーソリューションに手を差し伸べたのは異例だという評価が出てくる中、両国間の経済協力再開の口火を切ることができるか注目される」と報じた。
同紙は、合作時期や持分比率、工場用地などはまだ確定していないとしつつ、「最大40ギガワット時(40GWh)規模の工場建設を(両社が)検討している」とし、「これは高性能純粋電気自動車を基準にすると毎年60万台を生産できる規模だ」「金額で計ると4兆ウォン(約3800億円)に達すると推定される」と伝えた。
LGエナジーソリューションのクォン・ヨンス副会長は去る10日開かれた記者懇談会で「GMと現代自動車、ステランティスと合弁を推進しており、まもなく他の(完成車)企業と合弁法人設立計画を発表する予定」と述べており、毎日経済新聞はこれを「新規合弁法人設立を予告していた」と伝えた。
同紙は、「業界では自国中心に閉鎖的な部品網を構築した日本の完成車メーカーが韓国バッテリーメーカーと協力に乗り出したのは前例のないことだと見ている」としつ、「世界8位の完成車メーカーであるホンダは昨年、日本の主要完成車メーカーの中で初めて完全電気自動車体制に転換すると宣言した」ことを伝えている。
LGエナジーソリューションは韓国LGグループ傘下の電池専門企業であり、一昨年末にLG化学の電池部門が分社化して設立された。近日、韓国証券市場への上場が予定されており、市場価値は最大10兆円になると見込まれている有力企業だ。EV電池の世界シェアも中国CATLに次いで2位に付けており、中国市場を除くと世界トップを走る。
一方で、電池を供給した現代自動車(コナEV)やGM(ボルトEV)の電気自動車モデルにおいて出火事故が起こっており、リコール費用として数千億円の負担を抱えたことでも知られる。しかし、EV用電池は世界的に供給不足であることや、LGESは量産力で先行していることが同社の強味になっている。
この報道をみた韓国のネットユーザーからは、
「LG大したもんだな」
「先行投資は数十年の苦難を耐えてこそ実を結ぶもの…LGESの行く末に注目…」
「国内の左派どもはLGの不買をするのかな?」
「すごいな、ホンダとかよ!」
「ホンダはツイてるね」
「すごく良い状況だと思います」
「どの企業と手を結ぼうとうまく行くことを願っている」
などのコメントがネット掲示板に投稿されている。
参考記事:現代自動車のEVがまた炎上 韓国で走行中に床から出火 リコールで電池交換後した車両なのに…