崩壊事故が発生した韓国の光州西区のビル「ファジョンアイパーク」の建設現場にコンクリートを納品した韓国企業の多数が、管理不足や施設老朽化などで、これまでに当局から摘発されていたことが明らかになった。韓国の建設現場やその管理の杜撰さに厳しい目が注がれる。
参考記事:韓国当局「虚偽年式登録のタワークレーン188機を摘発」「建設現場の大きな脅威に」
20日、韓国国会の国土交通委員会に所属するキム・ウネ議員室が国土部から提出された資料によると、同納品業者10ヶ所のうち8ヶ所が、2020年7月から2021年5月の間に国土管理庁のレミコン(コンクリート)事前・定期点検で不適合判定を受けていたことが分かった。
これらの企業の中には、コンクリートに入れる砂利、砂などの骨材配合設計を施行していなかったり、コンクリート強度を高めるために含める混和材をきちんと管理しなかったりし、それを注意されていた企業が多数だった。
また防湿保護のための施設が老朽化していたにも関わらず放置するなど、骨材やセメント貯蔵設備を適切に管理していない企業も含まれた。
韓国国土部は当時、これら事案の摘発後、写真で確認し、口頭で措置をするに留まったと金議員室は伝えた。
韓国メディアによると、これらの企業が摘発された時期から考えると、品質不良のコンクリートがファジョンアイパーク建設現場に納品された可能性があると指摘している。ファジョンアイパークは2019年5月に着工に入った。
キム議員は「レミコン生産工場の約88%が品質管理不適合判定を受けているなかで、肉眼でのみ行われる政府の現場点検はこのような人災を引き起こすしかない」とし「処罰規定強化、優秀建設資材インセンティブ付与など実質的な制度改善に乗り出すべきだ」と訴えた。
この報道をみた韓国のネットユーザーからは、
「全国のマンションがこんな感じだろう。入居者たちはよく調べた方が良い」
「コンクリートが不良なら他にも…」
「写真だけで確認?…関係担当者らを全て捕まえろ」
「このような不良コンクリで作られたマンションに投機熱が吹いている韓国という国は何なのか?…」
「無認可者たちがマンションを建てたのと同じだ」
などのコメントがネット掲示板に投稿されている。
参考記事:韓国ソウル市「違法・不良建設現場1010件を摘発」「いずれも建物崩壊する恐れ大きい」