韓国与党の李在明(イ・ジェミョン)大統領候補は1日、尹錫悦(ユン・ソンヨル)野党大統領候補が、一部外国人が健康保険で過度な恩恵を享受していると指摘したことに対して「外国人ヘイトを助長する」「極右ポピュリズム」と批判した。「ナチの言葉を見よ」とも述べた。
韓国で医療保険詐欺が急増…3年間で3万人摘発・被害総額156億円 病院やブローカーの主導最多
ユン候補は先月30日、Facebookで「正当に健保を払う外国人に不合理な差別があってはならないだろうが、被扶養者の登録要件を強化して、名義盗用を防ぐなどの国民の法感覚に合う対策が切実だ」とし、「国民がしっかり準備した食膳に、スプーンだけ乗せる外国人健康保険問題を解決する」と述べていた。
ユン候補はまた、健康保険財政に被害を与えるいくつかのケースを紹介した。ユン候補は「外国人健康保険給与支給上位10人中8人が中国人と、特定国籍に偏重されており、このうち6人が被扶養者だった」とし、「最も多くの恩恵を享受した中国人は被扶養者資格で約33億ウォン(約3.1億円)の健保給付を受けたが、約10%のみを本人が負担した」と述べた。
また、ユン候補は、「外国人加入者は韓国で6ヶ月以上居住などの要件を備えなければならないが、登録された被扶養者は居住期間と関係なく恩恵を受けることができる」とし「治療だけを受けに来てすぐに出国する《遠征診療》が可能となる理由」だと付け加えた。
すると、イ候補はこの日、ユン候補に対し「ヘイト政治はいけない」と批判した。イ候補は「外国人が医療保険に便乗するというが、実は外国人の医療保険は年間5000億ウォン(約476億円)以上の黒字で、つまり、むしろ内国人が得を見ている」と指摘した。
続けて、「外国人ヘイトを助長して票を得る極右ポピュリズムは国と国民に有害だ。ナチスの言葉を見ろ」とし「嫌悪と憎しみを煽り、葛藤と分裂を助長するのは旧態依然とした政治」であると批判した。
この報道をみた韓国のネットユーザーからは、
「李在明は極左ポピュリズムのようだ。外国人医療保険を改善しようとするのが嫌悪だとさ…」
「これは尹錫悦が正しい。外国人、特に中国人の不正受給者問題を解決しないと」
「我が国はまるで捕虜のように外国人に尽くしているのだが、何が嫌悪だ…」
「李在明候補は中国の大統領選に出るべきなのに我が国の選挙に出るのか」
「ナチとはさすがに笑わせるな」
などのコメントがネット掲示板に投稿されている。
参考記事:韓国紙「韓国人の中国嫌いは政治要因で説明できないヘイト」「死んで当然と嘲笑…無知で愚かなこと」