戦死したロシア軍の将軍5人のうち4人はスナイパーによるものという情報が出ている。
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元陸軍大将でCIA局長も務めたデイヴィッド・ペトレイアス氏は22日、CNNの取材に対し、「ウクライナ人はロシア将軍5人を殺害したと主張している」と言及したうえで、「ウクライナには偉大な狙撃兵たちがいるため、ロシアの将軍が偵察を出た時、左右から彼らを狙撃させた」とし「5人のロシア将軍死者のうち4人は確かにこのように死亡した」と強調した。
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ペトレイアス氏は「戦争で将軍たちが戦死するのは非常に珍しいことだが、ロシアの場合、最初の3週間で5人、かなり高いクラスの将官が死亡した」と説明した。
これまでウクライナで戦死したとされるロシア軍の将軍は、アンドレイ・スコベツキー第7空挺師団長兼第41連合軍副司令官(少将)とハリコフの戦闘で死んだヴィタリー・ゲラシモフ少将、アンドレイ・コレスニコフ第29軍所属少将、マリウポリの戦闘で死んだ第150自動小銃師団を指揮していたオレク・ミチャエフ中将、第8近衛隊司令官のアンドレイ・モルドヴィチェフ中将などだ。
他にも准将級の上級大佐であるアンドレイ・パリー黒海艦隊副司令官の殺害もウクライナ軍は発表しており、これを加えれば6人となる。
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ウクライナは史上最高のスナイパーとされるリュドミラ・パヴリチェンコを排出した国だ。彼女は第二次大戦時、セバストーポリ攻防戦など10ヶ月間で敵のスナイパー36人を含むドイツ軍309人を射殺した。(ソ連邦英雄・少佐)
ゼレンスキー・ウクライナ大統領は自国にロシア将校を狙う軍事情報チームがあると明らかにしている。ウクライナは自軍がロシアより劣勢であることから、高位級将校を狙い撃ちすることで士気を上げる戦略をとっていると外信などは報じている。指揮官を倒すことで敵の指揮体系も混乱させることができるからだ。
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一方でロシア軍内では通信の機密意識に問題があることも指摘されており、指揮官が個人の携帯電話で他部隊と連絡をとったことで、ウクライナ側はその盗聴が可能となり、指揮官の居場所特定と殺害(射殺)が可能となったとの情報も外信は伝えている。
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