ロシアの最精鋭部隊とされた第331親衛空挺連隊がウクライナ侵攻で大きな損失を被ったことが明らかになった。指揮官であるセルゲイ・スハレフ大佐が交戦中に死亡し、少なくとも39人の隊員が死亡したことが確認されたとBBCが報じた。
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BBCは3日、海戦初期からキーウ(キエフ)占領のために進撃していたロシア軍が、イルピンなどキーウ郊外地域で激しい激戦を繰り広げた過程で大きな損失を被るなか、331連隊にも全滅説が出ていたことを指摘。
BBCはオープンソース情報を分析した上で、全滅説については誇張されたものであるとしつつ、少なくとも39名の隊員が死亡したと伝えた。29日には同連隊所属の未確認部隊がウクライナからベラルーシに撤収する場面が撮影されたことも伝えている。
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BBCはウクライナで死亡した331連隊所属の39人の名前を集計し、彼らの写真を公開した。彼らの遺体のほとんどがウクライナの地に取り残されたままであり、家族のもとに戻るのは難しいと思われるとメディアは伝えた。
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331連隊の本拠地であるロシア・コストローマ地域住民は、BBCとのインタビューで、該当連帯所属隊員100人余りは非常に死亡したようだと述べたという。
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BBCは昨年5月にネットに投稿されたビデオで、ロシアのある将軍が第331連隊の兵士たちに「最高の中の最高」であると語っていたことや、同連隊がバルカン半島、チェチェン、そして2014年のウクライナのドンバス地方へのロシアの介入に従軍し、モスクワの赤の広場のパレードに定期的に参加していたことなどを挙げ、彼らも自分たちをロシアでも選りすぐりの部隊であると考えていたと伝えた。
BBCは、331連隊はロシア軍によるウクライナ侵攻の筆頭として大きな期待を寄せられていたが、「今ではロシアの短期決戦計画の崩壊を象徴する存在となっている」と伝えている。
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