ウクライナ侵攻を受け西側諸国がロシアへの経済制裁を科すなか、これに参加しない中国から、投資家たちが前例のない規模で資金を引き揚げていることが分かった。
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CNNビジネスは25日(以下現地時間)、世界主要銀行の集まりである国際金融協会(IIF)の資料を引用し、3月に中国投資ポートフォリオから離脱した資金が175億ドル(約2.2兆円)に上り、史上最大規模となったと報じた。
IIFは、海外投資家の中国投資からの離脱規模は「前例のない」水準であり、特にこの期間、他の新興国ではこのような流れが現れず対照的であると強調した。
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175億ドルの離脱資金のうち最大は債券投資資金の112億ドルだった。残りが株式投資資金だった。
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ロシアが2月24日にウクライナを侵攻した後、各国がロシアに対する経済制裁に乗り出したが、中国が主要国の中で唯一制裁に参加しなかったことが外国人投資家の離脱を促したとの指摘が出ている。
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UBS首席エコノミスト出身のジョージ・マグナス・オックスフォード大学中国センター副所長は「ロシアのウクライナ侵攻を中国が支持したことが国際資本の確かな中国離脱の起爆剤になった」と述べている。
中国がロシアによるウクライナ侵攻に曖昧な態度をとっていることや、仮に中国がロシアを支援した場合、中国も制裁対象になるとの懸念が資金流出の背景にあるとみられている。
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