ロシアのウクライナ侵攻が続くなか、ロシア軍がウクライナから略奪した物品をまるでロシアからの援助のように装いウクライナ市民に分けている姿が確認された。
(参考記事:「露兵士が略奪品を家に送るため、郵便局に無限に並んでいる」 宇当局が映像を共有)
先月30日(現地時間)、英デイリーメールは、ロシア軍が包囲されたマリウポリ村の住民に「人道的レベル」として援助品を与えたと報じた。問題は、それら援助品がウクライナ市民からの略奪品だったということだ。
ウクライナ軍のアレクセイ・ポドリアンがメディアに提供した映像によると、ロシア軍が軍用車に各種援助品を載せて、マリウポリの住民たちに与える姿が収録されている。しかしロシア軍がウクライナの市民に配る物品にはウクライナ語の文字が書かれていることが確認された。
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アレクセイ・ポドリアンは「私は世界が真実を知ることを望む」と述べ、映像を公開した理由を説明し、「ロシア軍は護送隊を攻撃し、食べ物や物品を盗んだ後、まるで彼らの物であるかのように再び民間人に分け与えた」と主張した。
続けて「ロシア軍は自分たちの姿を撮影して、自分たちが人道的にウクライナの住民を助けているかのように宣伝している」と伝えた。
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ウクライナ内務省顧問のアントン・ヘラシチェンコも「(ロシア軍が提供した)いくつかの物品にウクライナの文字が書かれたことを確認できる」と指摘した。
一方、ロシア軍の略奪行為はウクライナ侵攻以後、公然と行われている。先月3日にはロシア軍人たちが戦争中に奪った略奪品を家に送る姿が公開されている。
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当時ウクライナ国防部は公式Twitterに「ベラルーシ・モジールの郵便局セキュリティカメラに撮られた3時間の映像だ。キーウ地域から帰ってきたロシア軍人たちがウクライナから略奪した物品を家に送るために無限に並んでいる」とし、この映像を公開した。
映像ではロシアの兵士たちがテレビ、エアコン、電気スクーター、自動車バッテリーなどを家に送るため、一生懸命送り状を確認する姿などがあった。
侵攻初期にも、ウクライナ領内のスーパーで食品を物色したり、銀行から金庫を引っ張り出そうとしたりするロシア兵の姿が監視カメラに収められ公開された。
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