中国官営媒体が「露の宇侵略」表現を用いる 自国経済への影響に不満か

ロシアと蜜月関係を保っていた中国だが、中国官営メディアがウクライナでの戦争について「侵略」という表現を用いたことが分かった。ロシアの行動に不満を示した可能性がある。
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3日(現地時間)、ブルームバーグ通信によると、中国官営の新華社通信はドミトロ・クレーバ・ウクライナ外務長官へのインタビュー記事を通じて「ロシアがウクライナを侵略した(俄羅斯入侵烏克蘭)」、「ロシアが私たちの領土を侵略した(俄羅斯入侵我國領土)」と述べたクレーバ長官の言葉をそのまま漢字で表記して伝えた。

クレーバ長官の発言を引用した形ではあるが、ロシアのウクライナ全面侵攻に対して、ロシア側が主張する「特別軍事作戦」という表現とは全く異なる表現となる。
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先立って中国外交部はロシアのウクライナ侵攻について、ロシアが主張している「作戦」という表現の代わりに「戦争」という表現をしたことがある。しかし中国が公式メディアを通じてロシアの侵略という表現を表記するのは今回が事実上初めてとなる。
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インタビューの中でクレーバ長官は、習近平中国国家主席の肝いり政策である「一帯一路」についても言及し、「ロシアが中国の一帯一露政策を危うくする」とし「世界食糧危機はもちろん、中国経済などに脅威を与えるのはロシア」であると強調した。

この他にも、新華社通信は、スペインの「エル・ファイス」紙所属記者がゼレンスキー・ウクライナ大統領を強力な指導者とした記事についても要約して報じた。
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このような中国側の変化の背景には、ウクライナ戦争を長期戦させているロシアへの不満があるとの見方がある。中国清華大国際関係研究所の閻學通所長は米外交専門誌フォーリンアフェアーズへの寄稿文を通じて「ウクライナ戦争のせいで中国が貿易に支障をきたすなど戦略的困難に陥った」とロシア側を批判したことがある。

一方でRFE(自由ヨーロッパ放送)によると、中国メディアは依然としてロシア軍の攻撃によって発生したウクライナ民間人の被害状況などは報道せず、米国や北大西洋条約機構(NATO)など西側陣営がロシアを刺激して戦争が起こったという主張も続けていると伝えた。

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