ウクライナ東部のドンバス地域への総攻勢を行うも苦戦中のロシア軍が「ターミネーター」と呼ばれる戦車支援用軍用車両を始めて実戦配備されたとの情報が出ている。
(参考記事:宇特殊部隊、6万円の爆弾で6億円の戦車(T-90)を破壊する映像公開)
英軍事専門家ジャスティン・クランプは18日(現地時間)、英スカイニュースに出演し、「ロシアが《ターミネーター》という別名で呼ばれる装甲車をルハンスク州のセベロドネツク市周辺に移動させている」とし、「該当都市を攻撃して占領するという決意を示すもの」であると述べている。
クランプは「セベロドネツク市と周辺地域を占領することで、ロシアはルハンスク州全体をウクライナから解放させることに成功したと宣言しようとしている」と付け加えた。
(人気記事:露軍戦車が装備する「鉄の檻」のような物体は何? ウクラ軍兵器対策も…ネットで嘲笑される)
「ターミネーター」と呼ばれる装甲車の正式名称は「BMPT-72 ターミネーターII」だ。ロシア軍が実戦で使用する主力戦車「T-72」をベースに製作された。
主な任務は、強力な火力によって市街戦などで自軍戦車を敵戦車歩兵から保護することなどでだ。赤外線兵器から味方戦車を保護できる自動煙幕榴弾発射機も有していることが知られている。
(人気記事:韓国で日本製掘削機672台が仕様違反でリコール)

クランプは「ロシア軍のターミネーター保有台数は9台に過ぎない」としつつ「まだ実戦に投入されたことのない軍装備」と説明した。
(人気記事:露少佐ら、宇から記念に持ち帰った「パンサルスコット86」が車で爆発し重症…トランク消し飛ぶ)
ロシアがウクライナ侵攻以後も実戦配置を延ばしていたターミネーターまで動員した理由は、最新型戦車T-90を含む主力戦車が実戦で力を発揮できていないためと分析される。
ロシア軍はウクライナ侵攻にT-72やT-80などの戦車を大挙投入したが、米国製の「ジャベリン」対戦車ミサイルや攻撃用ドローンの攻撃に次々と破壊されたことで知られる。
(参考記事:露軍「米製M777-155mm砲を破壊」発表も…公開映像では命中していない謎)