中国政府の支援を受けたハッカーがロシアの国防データをハッキングしようとしたという報道が出ている。
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19日(現地時間)、イスラエル系米サイバーセキュリティ企業である「チェックポイント(Check Point)」はこの日に発表した報告書において、中国がロシアの機密情報をハッキングしようとしたと見られると伝えた。
報告書の内容によると、3月23日にロシアの軍事研究開発機関に所属する科学者やエンジニアらは、ロシアの保健省からの電子メールを受け取った。
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しかし、その電子メールにはマルウェアが仕込まれた文書ファイルが添付されていた。
メールを受けとったのは、2007年にプーチン大統領によって設立されたロステック・コーポレーション傘下の機関らであることが確認された。
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ロステックは、高度な防衛技術、電子戦ツール、航空機エンジンなどに関する何百もの研究および製造施設を管理するロシア最大の軍事企業の1つだ。
中国軍は航空機用衛星通信やレーダー、電子戦を研究するロシア研究所を標的としたことが分析された。
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報告書によると、中国のハッキング攻撃は、ロシアがウクライナに侵攻する前の2021年7月から始まったという。
チェックポイントのサイバー研究責任者であるイテイ・コーヘン(Itay Cohen)は、「中国の今回の攻撃は非常に洗練された攻撃」であるとし、「今回ハッカーが使用した方式とコードは、中国政府の支援を受けるハッキンググループが犯した過去の事件と非常に似ている」と説明した。
彼は今回の事件を起こしたハッキング団体が中国の「ツイステッドパンダ(Twisted Panda)」であると明らかにしている。
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中国に関しては、ロシアのウクライナ侵攻直前に、ウクライナの公共機関などに対し数千件のサーバー攻撃を加えたとの調査結果も報告されている。
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