韓国のサムスン電子の子会社であるサムスンディスプレイが、かつて日本のシャープが良質な特許を多数保有していたにも関わらずこれをうまく活用できず、当時サムスンとの間で繰り広げられたLCD事業の競争において、その格差を埋めることができなかったことを明らかにした。
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ウ・ギョンイク=サムスンディスプレイグループ長は去る21日、ソウル龍山で開かれた韓国知識財産協会(KINPA)カンファレンスの「海外での特許紛争問題とこれに対する企業対応戦略」パネル討論において、「(企業が)良い特許を持っていても活用に失敗した事例がある」として日本シャープを挙げた。
液晶表示装置(LCD)市場でシャープより後発走者だったサムスン電子は2000年代初頭からLCD特許出願と売上でシャープを上回り始め、10余年後の2012年には格差を大きく広げた。
ウ・ギョンイク氏は「シャープは2000年まででも技術や特許、ビジネス(事業)の面でサムスンよりはるかに優位にあった」とし、「サムスンがシェアを拡大するのを防ぐために遅れて訴訟を起こした」と説明した。
続いて「サムスンも(シャープを相手に)カウンター訴訟を仕掛けて熱く戦った結果、(シャープは)サムスンから少ないロイヤルティを受けて(交渉)妥結をした」とし「結局、サムスンに事業の自由度を与えることになって既に行われた(LCD)事業の格差を取り戻すのは難しかった」と述べた。
一方でサムスンディスプレイは去る上半期を最後にLCD事業から撤収し、中国蘇州工場とLCD特許を中国CSOTに売却した。
ウギョンイクグループ長は特許活用に成功した事例として台湾TSMCの例を挙げた。彼は「TSMCは後発走者である中国SMICがファウンドリ市場に参入した当時、強力に訴訟を提起し、その結果ロイヤリティと10%の株式持分を確保した」と明らかにした。続いて「結果的にTSMCはSMICを相手に確実な優位を占めた」とし「現在ファウンドリ市場でSMICは4%シェアを占めており、TSMCは60%に近いシェアで世界1位を維持している」と付け加えた。
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