ロシアの対EUガス輸出停止で中国が漁夫の利…合成アンモニア輸出が激増

  • 2022年10月29日
  • 2022年11月21日
  • 政治

9月の中国の合成アンモニア輸出量が5万8000トンとなり、昨年同月より490倍も増えたことが分かった。ロシアが欧州連合(EU)に液化天然ガス(LNG)輸出を中断し、欧州の合成アンモニア輸出が減り、中国が「漁夫の利」を得ることになったのだ。
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28日(現地時刻)、中国の経済媒体であるチャイシンはこのような内容を報道した。合成アンモニアは窒素肥料の主要原料で、原価の70~80%を占める。合成アンモニア1tを作るのに天然ガス850~900㎥が消費される。しかし去る2月24日、ウクライナに侵攻したロシアへの制裁に乗り出したEUに対し、ロシアがLNG輸出を止めたことで、欧州の合成アンモニア生産が急減し、中国産輸出が急増した。

チャイシンは今年、欧州の合成アンモニア生産量が70%減少したと伝えた。一方、中国はロシアの対欧州LNG輸出中断の効果が現れた5月から合成アンモニア輸出量が急増している。 7月に1万1000t、8月に1万9000t、9月は5万8000tに達した。

合成アンモニのア最大生産国である中国の昨年の生産能力は6488万tで、欧州は1900万t水準だった。しかし、欧州が天然ガス不足で生産量が大幅に減り、通常月100トン程度だった中国の輸出量が高まった。

チャイシンによると、ドイツに本社を置くグローバル化学企業バスフ(BASF)は、欧州で合成アンモニア生産を減らし、グローバル市場で購入していると明らかにした。肥料企業であるノルウェーのヤラ・インターナショナルは去る20日に第3四半期の実績を発表し、天然ガス供給の支障などで自社の生産能力が縮小したと明らかにしている。

ロシア産天然ガスに依存度の高い欧州に対し、ロシアが輸出制限に続き中断措置までしたため、欧州の化学企業と肥料生産企業は合成アンモニア原料である天然ガス不足に苦しめられている。このような中、欧州各国政府と企業が米国産やカタール産天然ガスなどの輸入に投入しながら備蓄量を必死に増やしているが、これは大部分が暖房用として使用されており、欧州の合成アンモニア不足現象は当分続くと予想されている。

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