韓国で自走砲K-9の射程を2倍に伸ばすための研究が始まった。K-9は最近、ポーランドが大量(648門)に購入するなど国際的にも注目度の高い兵器だ。
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韓国軍はK-9と関連した「超長射程火砲システム謝意距離技術課題」プロジェクトが同国の国防科学研究所(ADD)の主管により去る9月初めにスタートしたと13日明らかにした。
友好国や周辺国などで野砲の核心性能となる射程距離の開発が続けられており、周辺の脅威に対応するためにK-9の射程距離も増やさなければならないという要求によるものだ。
同プロジェクトは2027年8月までの60ヶ月間に約496億ウォン(約50億円ン)を投資し、超長射程火砲システムに関連するシステム統合、武装、新型弾技術を開発する内容だ。
韓国軍と韓国政府は1998年の戦力化以後、40kmにとどまるK-9の射程距離を超長射程に高める針だ。正確な目標数値は公開されていないが、現水準の2倍の80キロ以上で検討されていることが分かった。
これにより、輸出市場での競争力とともに北朝鮮など周辺の脅威に対応したい構えだ。
友好国の中では米国がERCA(射程延長大砲)プロジェクトで射程距離70~100kmに達するXM1299次世代自走砲開発を推進中であり、ドイツも新型自走砲開発に拍車をかけている。
北朝鮮は170mmM1989自走砲と240mmM1991放射砲の射程距離が60キロ以上あるとみられている。
K-9の射程を増やす今回の課題の核心は、58口径長武装技術と新型固体燃料ラムジェット(ramjet)推進弾などの開発だ。
口径長は砲身長を口径で割った値で、現在K-9に適用されている52口径長の砲身長をさらに伸ばすということだ。
砲身が長いほど砲弾が遠く正確に飛ぶが、振動や反りなどの問題が発生したり、機動力が低下したりすることがあるため、一定のレベルを維持しながら口径を増やすには高度な新素材技術と加工技術が必要となる。
ラムジェットエンジンは大気中酸素を吸入して燃料を燃焼する方式なので、燃料を燃やすための別途酸化剤が不要である。これを砲弾内部に装着してより長い射程を実現することができる。
K-9自走砲は戦力化以後、韓国内で1,100余門を運用中であり、ポーランド、チェコ、エジプト、インド、フィンランド、オーストラリア、ノルウェー、エストニアなど世界各国に輸出されている。
今回の研究が終わり、超長射精砲が搭載されればK-9A3バージョンと呼ばれる見込みで、その後は次世代自走砲に移り、今回の超長射程砲開発が事実上K-9進化の最終段階になると見られている。
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