宇のパルチザンが戦争のゲームチェンジャーに…暗殺や情報収集で活躍

ロシアがウクライナに侵攻して9ヶ月目に突入するなか、新たな「兵士」が戦争の版図を変え得るゲームチェンジャーとして浮上している。日中は平凡な会社員だが、夜になるとロシア軍を攻撃する非正規軍「パルチザン」として活動する人たちだ。
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最近、ウクライナメディア・キーウ通信は、ウクライナが開戦初期にロシアに奪われた南部要衝地ヘルソン地域を奪還するなどした背景に、パルチザン(Partisan)の活躍があったと伝えた。

パルチザンとは侵略者に対抗して防御戦を遂行する遊撃隊を意味する。パルチザンは正規軍ではなく身分は民間人だ。彼らは、日中は日常生活を送り、日が暮れてから任務を遂行する。

去る2月、ロシア侵攻以後、数多くのウクライナ人がパルチザンに志願して活躍中だ。ロシア軍の位置情報収集・提供、ロシアの重要人物の暗殺、拠点破壊などがこれらの主な任務だ。

パルチザンが収集・提供したロシア軍の位置は、ウクライナ軍のロケット砲の攻撃効果を高めるために必要な重要情報となる。

ウクライナ軍事情報局のバディム・スキビツキ副局長は、キーウポストに対し「ロシア軍の数、移動経路を知らせる主要情報源がまさにパルチザン」であると述べている。

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続けて「米軍もパルチザンが提供した情報の量と正確性に驚いた」と明らかにしている。

米国のシンクタンクである戦争研究所(ISW)によると、パルチザンの活躍で除去された親ロシア高位職者の数は少なくとも11人に上るという。

ロシア軍の物資供給路を遮断するため、鉄道など交通網もパルチザンが定期的に爆破している。

ウクライナ総参謀部は去る4月のメリトポリ地域の鉄橋爆破や、去る9月にあったルハンスクの鉄道露破壊などはパルチザンによるものであると認めた。

ウクライナのパルチザンが自軍の士気を低下させ、軍事作戦に脅威となると認識したロシア軍側は現在、「パルチザン狩り」に乗り出しているという。

ロシア軍が犬の嗅覚を活用してパルチザンを捜索し、摘発された彼らは刑務所に収監されたという。

現在、ロシアの刑務所に収監されたパルチザンは1500人と推定されている。ロシアは彼らを死刑に処すと脅しているという。

しかし、今もウクライナのパルチザンたちは「ロシアの嗅覚を欺くため、逃げる前に周囲にタバコの葉を振りかけよう」などという行動ノウハウをアップデートしながら活動を続けているとのこと。

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