韓国の「貿易の日」が5日、ソウルの総合展示場COEXで記念式典が開かれ、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領をはじめ、イ・チャンヤン産業通商資源部長官や韓国貿易協会のク・ジャヨル会長ら約1000人が出席した。産業通商資源部によると、韓国の2022年の輸出額は6800億ドル(約91兆5300億円)超と過去最高を記録し、昨年7位だった世界順位も4年ぶりに6位に返り咲く見通しだ。
(参考記事:「円安のせいで韓国の輸出額2.2兆円が吹っ飛んだ」韓国シンクタンク分析)
今年は特に上半期の輸出が大きく伸び、貿易額は過去最速の約9カ月で1兆ドルに達した。年間の貿易額は、昨年の世界8位から2ランクアップして初めて6位につけた。
輸出の内訳をみると、半導体と自動車、石油製品の主力3品目が金額ベースで過去最高を達成した。半導体は下半期に振るわなかったとはいえ、9月まで17カ月連続で月100億ドル超を維持した。メモリーのDRAM価格が下落した一方で、システムLSI(大規模集積回路)が伸びた。自動車は電気自動車(EV)の占める割合が17.7%に拡大した。二次電池の輸出額は2桁の伸びを示し、新たな主力品目に定着した。
国別では、東南アジア諸国連合(ASEAN)と米国、欧州連合(EU)、インド向けの輸出額がそれぞれ過去最高となった。このうち対米輸出額は初めて1000億ドルを超えた。
この日の式典では、輸出に貢献した1780社の企業に「輸出の塔」、功労者597人(2団体含む)に褒賞が贈呈された。そのうち一部は尹大統領が授与した。
サムスン電子は最高額の「1200億ドル(輸出の)塔」を受賞した。昨年の1100億ドルに続く記録更新となった。
韓国貿易協会の具会長は「今年の貿易は厳しい状況だったにもかかわらず善戦した」と評価。このところ貿易赤字が続いているが、エネルギー多消費型の構造を改善すれば赤字の改善は難しくないとの見方を示した。
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