韓国文化財庁が国家登録文化財である「銀製李花文花甁」の登録を抹消したことが分かった。韓国各紙も報じた。
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聯合ニュース(7日)などによると、韓国文化財庁は登録抹消事由について「李王職美術品製作所ではなく、日本東京の小林時計店の製品であることが確認」されたと明らかにした。
李王織美術品製作所(1908年~1937年頃)は、朝鮮王室で使用する工芸品を製作するために設立された工芸施設だ。一方、小林時計店は日本の時計店であり、美術品製作所だ。

銀製李花文花甁は1910年代に製作されたと推定されている。胴体中央には大韓帝国の皇室の紋章である李花文様が付いているが、底面に「小林」の押印があったことが分かった。
2009年登録当時、韓国の文化財委員と専門家たちはこの遺物の形態、保存状態、製作技法などを現場実写したが、「小林」の押印について言及がなかった。
聯合ニュースによると、文化財庁関係者は「登録調査がなされてから古い事案であるため、当時の状況について確認することは難しいが、調査過程で関連内容が正確に把握されていないようだ」と説明したという。
韓国の通信社ニューシスは「文化財公共鑑定家としての専門性に物足りなさがある」と指摘している。
銀製李花文花甁は現在、韓国国立故宮博物館が保管している。韓国文化財庁は文化財登録が抹消されたが、この製品を引き続き所蔵管理する予定だ。
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