米国で現代・起亜の自動車を対象とした盗難事件が急増しているが、現代・起亜が適切な対応をとっていないと米下院議員が公開的に批判している。
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ジョー・モレル(Joe Morelle)米国下院議員(ニューヨーク州)は自身のウェブサイトやSNSを通じて、去る4日に現代車・起亜の米国法人に書簡を送り、車両盗難増加の問題解決のための即時の措置を行うよう促したと明らかにした。ニューヨーク州に位置する都市の一つであるロチェスター内の盗難事例を例に、車両盗難が他の特殊犯罪につながっていることを指摘した。
ジョー・モレル下院議員は資料を通じて「犯罪者たちは盗んだ車両を犯行道具にしてATMで盗みを働くなど深刻な犯罪を行っている」とし、「今年に入ってロチェスター内で盗難された車両168台のうち116台が現代車・起亜車両だった」と強調した。続いて「現代車・起亜は全体販売車両の25%にだけ適切な安全措置を取った」とし、「これは他の完成車メーカー(96%)と比較すると、即解決しなければならない本当に重い問題」であると付け加えた。
モレル議員は「この盗難の増加は、私の住む地域の治安の危機を招いており、これらの盗難車を使用して他の犯罪を犯す事例が数多く報告されている」と苦言した。
モレル議員は現代車・起亜の対応措置も問題視した。モレル議員は「ロチェスター警察局のスミス所長と話したところ、(現代・起亜によって)約束された500個のイモビライザーは現在も供給されていない」と伝えた。イモビライザーは、車両の盗難を防ぐためにエンジンを制御するセキュリティ装置だ。現代自動車・起亜は現地生産された2011~2021年型モデルと2015~2021年型モデルにイモビライザーを搭載しなかった。
現代・起亜が、修理または補償措置なしでセキュリティキットを有料で販売するという点についてもモレル議員は失望感を現わした。彼は「数百ドルに達するセキュリティキットを有料販売することにしたことを理解できない」と指摘した。現代自動車・起亜は昨年10月から別途セキュリティキットを販売している。
昨年から米SNSでは「#kiachallenge」というハッシュタグと共に、現代・起亜車の盗む様子や、盗み方の解説、盗んだ後に乱暴に乗り回す動画などが共有されている。
現代・起亜車の盗難率は深刻な水準だ。昨年、現代自動車・起亜車両対象窃盗件数は3958件で、前年比で1450%も急増した。 ニューオーリンズ地域で盗まれた車両4台のうち1台が現代車・起亜であることが分かり、メリーランド州など地域全体の盗難車両の約半数が現代車・起亜車両という統計も出いてる。
米国の大手保険会社が現代・起亜車の保険加入を断るケースも出ている。現地の大型保険会社であるステートファーム(State Farm)とプログレッシブ(Progressive)は、一部の地域で現代車・起亜車両に対する保険加入を拒否している。
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