韓国の純対外金融資産額が史上最大102兆円に…日本より多い・少ない?

韓国の昨年末時点の純対外金融資産額は7466億ドル(約102兆円)と集計され、史上最大値を記録した。日本の同資産額と比較するとどれくらいの量なのか?

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対外純資産額(Net Foreign Assets)は、ある国の海外資産から海外債務を差し引いたものであり、その国が海外に対して純で所有している資産の価値を示す指標だ。対外純資産額が多いということは、その国が海外で多くの資産を保有し、海外に対して債務が少ないことを意味する。その国の経済力や信用力が高いことを示す重要な指標の一つだ。

韓国銀行が22日発表した「2022年国際投資対照表」によると、昨年末基準の対外金融資産(対外投資)は2兆1271億ドルとなった一方、対外金融負債(外国人の国内投資)は1兆3805億ドルとなり、資産から債務を差し引いた額7466億ドル純対外金融資産として計上された。

ユ・ボクグン韓国銀行経済統計局国外投資統計長は「我が国の対外支給能力と対外健全性を総合的に判断すれば概ね良好であると判断される」と述べている。

韓国の対外資産および対外負債額の推移表/韓国銀行「2022年国際投資対照表」

一方、財務省の公開資料によると、日本の直近(2021年)の純対外金融資産額は411兆1841億円であり、31年連続で世界最大の純債権国となった。2位のドイツを100兆円近く引き離しての結果だ。日韓で規模を比較すると、日本は韓国のおよそ4.4倍の純対外金融資産を保有していることになる。

純対外金融資産額の国別ランキング(2021年基準)でみると、1位の日本に対し韓国は11位となっている。3位に香港、4位に中国、5位に台湾、6位にノルウェー、7位にカナダ、8位にシンガポール、9位にオランダ、10位にスイスが入っている。

一方、純対外金融資産額をGDP比でみた場合、日本は571.2倍となっており、2位のドイツ(72.4倍)に比べても圧倒的な規模であることが分かる。韓国は約18倍となっており日本に遠く及ばないが、中国(11.1%)は上回った。

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