韓国の現代自動車・起亜自動車が第1四半期(1~3月)の米国市場でホンダとステランティスを抜いて4位に浮上する見通しだ。(※起亜自動車は現代自動車の子会社)
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29日、米国の自動車市場調査機関Cox Automotiveが発表した報告書『2023年第1四半期の米国新車販売予測』によると、現代・起亜自動車は第1四半期に米国市場で合計36万4521台を販売し、4位に入る可能性が高い。これは前年同期(32万2593台)比13.0%二桁成長した数値であり、全米シェアは10.3%に達する。
1位はゼネラルモーターズ(GM)が占める見通しだ。GMは前年同期比で15.3%もの高成長を示し、計58万7020台を販売した。シェアは16.7%と予想された。フォードも同11.3%の高成長により計47万7755台を販売し2位となる見通しだ。一方、同マイナス9.7%と絶不調のトヨタは46万4530台の販売に留まって3位となり、前年同期の1位から陥落する見通しだ。ステランティスもマイナス11.2%と不振で、計35万9830台の販売に留まり、現代・起亜自動車に抜かれ5位となる可能性が高い。
6位はホンダ(26万5880台/-0.2%)、7位は日産・三菱連合(23万190台/+1.2%)、8位はテスラ(18万993台/+39.5%)、9位はフォルクスワーゲン(14万3185台/+26.1%)、10位はスバル(14万2897台/+8.0%)の順で予想された。テスラの場合、ピュア電気自動車(EV)販売だけでシェア5%を突破することが予想される。今年1月に米国販売価格を引き下げたことによる効果と分析される。
一方、現代自動車と起亜自動車も、昨年前半は米市場でのEV販売が好調だったが、8月に制定されたIRA(インフレ削減法)の対象外となったことから、1台当たり最大7500ドル(約100万円)が税額控除を受けられず、その後、販売量が急減した。現代自動車と起亜自動車の場合、EVをすべて韓国で生産して輸出していたため補助金対象から除外されたのだ。
ただ、現代自動車グループは現地生産モデルである「GV70」(ジェネシス)の電動化モデルを今年投入し、これがIRAの要件を満たしたことで、補助金の対象となった。現代はさらに「EV6」(起亜自動車)も現地生産することで、米国市場攻略を進める構えだ。これらEVの販売数が伸びれば、現代・起亜は更なる販売台数拡大も期待できる。
第1四半期の米国市場の予想規模は前年(333万3174台)比5.7%成長となる352万2703台と集計された。
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