米国司法省が大韓航空のアシアナ航空の買収を阻止するために訴訟を提起する案を検討していると米国のインターネットメディア「ポリティコ」が報道した。韓国各紙もこれを引用し伝えている。
（参考記事：英国が大韓航空・アシアナの合併を承認 残すは日本や米国など）
大韓航空がアシアナ航空を買収する場合、米国と韓国間の旅客と貨物輸送競争に害を及ぼす可能性があるという理由によるものだとポリシコは説明している。
ただ、訴訟を提起するかどうかは最終決定されておらず、決定が差し迫っているわけでもないと付け加えた。
その上で、米司法省が最終的に何もしないかもしれないという消息筋の言葉を伝えた。
米司法省は大韓航空のアシアナ航空の買収を発表した２０２０年１１月から調査を行っており、大韓航空のアシアナ買収が米国内の重複路線競争に与える影響を懸念していると報じられている。
一方、大韓航空はこの日、ポリティコの記事に対する立場を発表し、「米国のあるメディアが訴訟の可能性を提起しただけで、訴訟の可否は確定されたことはない」とし、「１２日の米司法省との会議では、最終決定を下すことはなく、当社と持続的に議論するという公式立場を聞いた」と明らかにした。この会議にはチョ・ウォンテ会長とウ・ギホン社長などが出席したという。
これに先立ち、英国競争市場庁は３月１日、大韓航空とアシアナ航空の企業結合を承認した。
これにより、大韓航空は米国、欧州連合、日本など３つの競争当局の企業結合承認のみを残している状態だ。
この報道をみた韓国のネットユーザーからは以下のようなコメントが投稿されいている。（※ネイバーニュースコメント参照）
「私も合併には反対だな。独占は良くない。互いに競争してこそサービスが良くなる」
「アシアナが破綻したなら他の企業が買収すべきだろう。大韓航空が買えば独占になる」
「米国のこういう横やりは嫌いだけど、大韓航空のアシアナ合併は難しいと思う。第三者に買わせるべき」
「米国はもはや友邦ではないのでは？」
「大韓民国の主権なのに干渉させるな」
「これは正しいことだ。合併しても顧客に良いことは一つも無い」
「大韓航空が買収すればチケット代が高騰するぞ」
以上 コリアエコノミクス編集部
（参考記事：韓国紙「大韓航空が300億円規模のサムライ債を発行へ」「日本の投資家は保守的、全額調達できるか見守る」）
（参考記事：大韓航空が21時間遅れるも乗客側が敗訴 「国際条約は国内法に優先される」ソウル地裁）
（参考記事：韓国航空宇宙産業（ＫＡＩ）が米ボーイングに１４４億円規模・機体構造物を供給）
