韓国LGと現代自動車、北米にEV電池工場設立発表…5700億円規模

現在世界2位のEVバッテリー企業であるLGエナジーソリューション(LGES)が、現代自動車グループと一緒に米国内に電気自動車用バッテリー合弁工場を建設する。

(参考記事:韓国LGが北米最大のバッテリー工場建設計画を発表…7200億円規模 テスラに供給か

LGESは26日、ソウル・汝矣島(ヨイド)本社で、現代自動車代表取締役のチャン・ジェフン社長、LGES代表取締役のクォン・ヨンス副会長らが出席した中、「北米バッテリー合弁法人契約締結式」を行ったと明らかにした。

LGESの当該プレスリリース文(韓国語):https://www.newswire.co.kr/newsRead.php?no=967633

この日の締結式でチャン・ジェフン現代自動車社長は、「現代自動車グループはグローバル電気自動車リーダーシップを強化し、電動化体制への転換に注力している」とし、「グローバルバッテリー先導企業であり、核心パートナーであるLGESとの合弁工場設立を通じて、グローバル電気自動車大戦で勝利を収めるための足掛かりを用意する」と明らかにした。

LGESのクォン・ヨンス副会長は、「グローバル自動車産業の強者である現代自動車グループとバッテリー産業のリーダーであるLGESが手を携えて北米電気自動車市場をリードしていく」とし、「差別化されたグローバル生産能力、独歩的な製品競争力をさらに強化し、世界最高の顧客価値を提供していく」と述べた。

合弁工場は、現代自動車グループが2025年完成を目標に建設中の電気自動車専用工場HMGMA(Hyundai Motor Group Metaplant America)が位置する米国ジョージア州サバンナブライアン郡に建設される。生産規模は約30GWh、高性能純粋電気自動車約30万台を生産できる量だ。

両社は近く合弁法人の設立手続きを終えた後、今年下半期から本格的な工場建設を開始する計画だ。早ければ2025年末の稼働を目標にしている。総投資額は5兆7000億ウォン(43億ドル/約5700億円以上)で、合弁法人の持分は両社がそれぞれ50%ずつ持つ。

合弁工場で生産されたバッテリーセルは、現代モービスがバッテリーパックに製作した後、HMGMAをはじめ、現代自動車のアラバマ工場、起亜自動車のジョージア工場など現代自動車グループが米国工場で生産する電気自動車に全量供給される予定だ。

LGESは、独歩的な製品競争力と積極的な電動化戦略を基に北米電気自動車市場で影響力を拡大している現代自動車グループとの今回の協力を通じて、核心戦略市場である北米地域内で市場競争力を一層強化し、顧客ポートフォリオをさらに拡大していく計画だ。

現代車グループも、グローバル量産および品質競争力を備えたLGESと協力し、現代車グループ専用電気自動車に安定的にバッテリーを供給することで、爆発的に増加する米国の電気自動車需要に積極的に対応できる体制を整えることができると期待している。

LGES現代自動車グループ、未来電気自動車市場の中核パートナーとして

今回の現代自動車グループとの合弁法人設立は、2021年のインドネシアバッテリーセル合弁法人に続いて2度目だ。

LGESと現代自動車グループは現在、インドネシアのカラワン産業団地に年間10GWh規模のバッテリー合弁工場を建設中だ。ASEAN電気自動車市場攻略とグローバル電気自動車市場の主導権を確保するために設立され、来年上半期に本格的な量産を控えている。

一方、両社は未来電気自動車市場の中核パートナーとして、2009年に現代自動車グループの最初のエコカーであるアバンテLPiハイブリッドから始まり、コナ・エレクトリック、アイオニック6など主要エコカーへのバッテリー供給協力を進めてきた。

今後もグローバル電気自動車市場での主導権を確保するため、戦略的投資を拡大し、パートナーシップをさらに強化していく計画だ。

(参考記事:韓国有力専門紙「LGとトヨタがEV電池生産会社を合弁で設立間近」
(参考記事:米企業が全固体バッテリーの米認証を取得発表…韓国現代自動車のパートナー
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(参考記事:韓国LGが日系人に勝訴 電子タバコ爆発事件めぐる米裁判…原告は重症
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(参考記事:昨年のEV電池世界シェア…韓国企業3社がトップ10入り パナソニックは?