KAIST、ペロブスカイト混成太陽電池の世界最高効率に到達発表…国際学術誌に掲載

韓国の研究チームが、従来のペロブスカイト太陽電池が持つ約52%の太陽エネルギーを活用できない問題を解決するために、近赤外線光捕集性能を最大化し、電力変換効率を大幅に向上させる革新技術を開発した。この技術は次世代太陽電池の商用化可能性を大きく高め、グローバル太陽電池市場における重要な技術的進展に寄与することが期待される。

今回の研究結果は、国際学術誌『アドバンストマテリアルズ』(Advanced Materials)の先月30日付オンライン版に掲載された。(リンクは記事末尾)

以下にKAISTの発表全文訳を掲載する。

KAISTの電気電子工学部のイ・ジョンヨン教授研究チームと延世大学化学科のキム・ウジェ教授共同研究チームは、従来の可視光領域を超えて近赤外線の光捕集を最大化した高効率・高安定性の有機無機ハイブリッド太陽電池の製造技術を開発したと31日に発表した。

研究チームは、可視光の吸収に限定されたペロブスカイト材料を補完し、近赤外線まで吸収範囲を拡張する有機光半導体とのハイブリッド次世代素子構造を提案し、これを高度化した。

また、構造内で主に発生する電子構造の問題を明らかにし、ダイポール層を導入してこれを画期的に解決した高性能太陽電池素子を発表した。

ダイポール層は、素子内のエネルギー準位を調整し、電荷輸送を円滑にし、界面の電位差を形成することで素子性能を向上させる薄い物質層である。

従来の鉛基ペロブスカイト太陽電池は、850ナノメートル(nm)以下の波長の可視光領域にのみ吸収スペクトルが限定され、