SKハイニックス新副社長「次世代HBMはカスタマイズ化される」

SKハイニックスの技術役員がハイテクメモリ半導体である高帯域幅メモリ(HBM)の事業展望を明らかにした。

クォン・ウンオSKハイニックスPI(工程統合)担当副社長は28日、同社のニュースルームに掲載された社内インタビューにおいて、「(次世代HBM市場は)顧客が望む価値を込めた製品に専門化され、顧客カスタマイズされるだろう」と述べた。

※クォオン副社長のインタビュー全文(ハングル):https://news.skhynix.co.kr/post/2024-new-executive-gwoneono

HBMは、複数のDRAMを垂直に接続してデータ処理速度を向上させた高性能メモリで、人工知能(AI)産業の成長とともに需要が高まっている。SKハイニックスはHBM市場で先行していることで知られている。

クォン副社長は、次世代HBMが機能的に優れていることに加え、顧客別に差別化したスペシャリティ能力とメモリ以上の役割を果たせる形に進化しなければならないと強調した。

SKハイニックスが今月20日に発表したAI用メモリ「HBM3E」

HBMをはじめとするAI用メモリは、様々な形で進化していくと予想した。クォン副社長は「今後、AI用メモリは、現在のようなデータセンター用以外にも、特定の目的に合わせて性能と効率を高めた注文型半導体(ASIC)の形や顧客の製品に最適化したオンデバイスの形で拡大されるだろう」と話した。

また、「HBMだけでなく、様々な種類のDRAMがAI用メモリとして使用され、従来の特性以外の多様な条件に特化した素子開発が必要になるだろう」と付け加えた。

SKハイニックスは2024年の組織改編と役員人事で「AIインフラ」組織を新設し、傘下のHBM PI担当の新役員にクォン・ウンオ副社長を選任した。

クォン副社長は、「SKハイニックスのHBM製品に対するみんなの期待が大きい時期に重責を担うことになり、誇りと同時に大きな責任感を感じる」とし、「世界最高のHBMを開発した私たちメンバーの経験と挑戦精神を基に、次世代技術革新を成し遂げることができるように最善を尽くす」と抱負を述べた。

同社は昨年末、HBMの開発から製品化、事業化までの全過程を通じて効率性と完成度を高めるため、部門別に散在していた機能を一堂に集め、「HBMビジネス」組織を新設した。

クォン副社長は、「HBMという一つの目標を共有するHBMビジネス組織が構成されたおかげで、技術力を集中的に発揮できる環境が整った」とし、「構成員たちも目標指向的な視野を持つことができるようになった」と話した。