サムスン系列社がArF-iトラック装置を国産化…「TELの独占打破」

サムスン電子の半導体装置系列会社であるセメス(semes.com)が、これまで全量輸入に頼っていた半導体フォトプロセス用トラック装置であるフッ化アルゴンイマージョン(ArF-i)スピナー(Spinner)を韓国で初めて開発し、本格的な量産に入ったことが分かった。

セメスは24日、今年「オメガプライム(Omega Prime)」2号機の製作に着手し、スピナーの本格量産に突入したと明らかにした。韓国各紙も報じた。

スピナーはウェーハ表面に高集積微細回路を形成するために感光液を均一に塗布し、露光後に形成されたパターンを現像する設備だ。

日本の半導体メーカーである東京エレクトロン(TEL)が市場シェア90%以上を占めている装置だ。韓国の技術専門紙「THE ELEC」紙は「東京エレクトロンの独占を打破した」とのタイトルでこれを伝えた。

半導体に回路を刻む露光技術は、フッ化クリプトン(KrF)、フッ化アルゴン(ArF)、極紫外線(EUV)に分けられる。セメスはこれまでフッ化クリプトン装置のみを製造してきたが、高性能露光機に対応するためにフッ化アルゴン装置を開発した。フッ化アルゴンには、空気を活用するドライ方式と液体を使用するイマージョン方式に分けられるが、セメスはドライよりも技術が高いイマージョン方式の装置を開発した。

セメスのフッ化アルゴン装置は、高度な精度を実現するため、ロボットの位置、温度、ノズルなどを自動的に調整するシステムを適用した。ビジョン監視機能システム、ベイク(bake)工程での自動補正などの特化技術も搭載した。

セメスのチェ・ギルヒョン最高技術責任者(CTO)は「半導体の核心工程装備であるオメガプライムの開発によって、今後、輸入代替効果が大きくなるだろう」と予想した。