韓国LGES、ポーランドのICPTと3年間20万個のNCMバッテリーモジュール供給契約を締結

LGエナジーソリューション(LGES)がポーランドのバッテリーパック製造・販売企業であるICPTと協業する。

LGエナジーソリューションは8日、ICPTとバッテリーモジュール供給契約を締結し、来年から3年間約20万個のNCM(ニッケル・コバルト・マンガン)バッテリーモジュールを供給することにしたと明らかにした。

※LGESの当該発表文(ハングル):https://www.lgensol.com/kr/company-newsroom-detail?seq=8575

これは大型電気商用車約3千台を生産できる量だ。韓国メディアによると、契約金額は数千億ウォン(数百億円)規模と推定されている。

ICPTは2005年に設立されたバッテリーパックの製造・販売会社で、ポーランド内に「ギガファクトリーX」パック・モジュール組立工場を運営するなど、欧州内で堅固な供給網を構築している。

ICPTはLGエナジーソリューションから供給されたモジュールをパックに組み立てた後、欧州内の電気バスシェア1位のソーラーリスバス&コーチ(Solaris Bus & Coach)に納品する予定だ。

ICPTの社屋

LGエナジーソリューションとICPTは、バッテリー製造から電気バスの生産に至る全過程をポーランド国内で行う計画だ。

LGエナジーソリューションがポーランドのヴロツワフ工場で生産されたNCMバッテリーモジュールをICPTに供給すると、ICPTがこれをパックに製造して供給する方式だ。

現在、バスやトラックなどの電気商用車市場は、一般電気自動車市場に比べ、車一台当たりのバッテリー搭載量が約11倍以上多く、高付加価値産業として注目されている。

LGエナジーソリューションは、優れた技術力と標準化されたモジュールラインアップを多数保有するなど、高い市場競争力で電気商用車市場を攻略している。

電気商用車用バッテリーは、走行距離が比較的長く、雪や雨などの極限環境の中でも運行しなければならず、10倍以上のエネルギー電圧に耐えなければならないため、一般乗用車用バッテリーより高い要件と技術レベルが必要だ。

LGエナジーソリューションOTS担当のホン・スンテク氏は「ICPTとの今回の協力を通じて、急速に成長している欧州商用車市場内でLGエナジーソリューションの先進的なバッテリー技術力を再び証明することができた」とし、「世界最高水準の顧客価値を提供する」と述べた。

バルテック・クラースICPT副社長は「LGエナジーソリューションとの協力を基に、参入障壁が高い商用車市場で先進的な製品とソリューションを提供することができるようになった」とし、「現在、そして未来の顧客に最高品質の製品を提供する」と述べた。

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