LGイノテック「新たなBMS開発に成功」「重量90KG減・電池スペース15%増」

LGイノテック(※LGグループ傘下)が17日、バッテリー性能を大幅に改善した無線バッテリー管理システム(BMS)の開発に成功したと明らかにした。

※当該報道資料全文(ハングル):https://www.lginnotek.com/news/pressView.do?idx=6450&locale=ko&rowSize=15&category=

電気自動車の必須部品であるBMSは、バッテリーの電圧・電流・温度などをリアルタイムでモニタリングし、バッテリーの性能と寿命を最適化する制御システムだ。

特に、無線BMSはケーブルとコネクタなどがないため、有線BMSに比べて車両重量を30~90㎏減らすことができ、バッテリーパックの空きスペースを10~15%追加確保してバッテリー容量を増やすことができ、電気自動車・自動運転車の核心部品として浮上している。

LGイノテックの無線BMSは、商用化された製品の中で電圧が最も高い800ボルト(V)で発売された。電圧が高いほど充電時間が短縮されるため、国内外の完成車メーカーは電気自動車電圧システムを800Vに転換する傾向にある。

LGイノテックは、1980年代の無線周波数(RF)モジュレーターを皮切りに40年間蓄積した無線通信技術力を基盤に無線BMSを先制的に開発したと説明した。

LGイノテックの無線BMSに搭載されたRF通信モジュールは、現在商用化されたすべてのタイプの無線BMS用通信チップを互換適用することができ、顧客のすべての電気自動車に簡単に適用が可能だ。

これにより、LGイノテックは急成長しているグローバル無線BMS市場を素早く先取りするのに有利な立場を確保したと説明した。

また、LGイノテックは、バッテリーパックの開発段階で無線通信品質に対する仮想検証を独自に行うシミュレーション技術を業界初で構築した。

仮想検証結果は、実測と95%以上一致することが判明し、有効性が実証された。このように事前技術検証を終えた製品を供給するため、技術性テストを別途依頼しなければならない完成車・車両部品会社の手間もなくなった。

LGイノテックは来年から無線BMSを本格量産する予定だ。

このため、韓国内外の主要完成車メーカーを対象にプロモーション活動を積極的に推進し、市場先取りに拍車をかけるという戦略だ。

来月、米国ラスベガスで開かれる世界最大の家電・IT博覧会「CES 2024」にも無線BMSを展示する。

LGイノテックは今回確保した技術を応用して、無線電気自動車充電用コントローラー(EVCC)の開発にも乗り出す計画だ。

業界によると、主要グローバル完成車メーカーは来年から無線BMSを本格的に導入する見通しだ。これにより、2022年基準90億ウォン水準のグローバル無線BMS市場規模は2028年1兆3千億ウォン規模に成長すると予想される。

ムン・ヒョクスCEOは「LGイノテックは、差別的な顧客価値を提供する電装部品トータルソリューションプロバイダーとして、グローバルでの地位を持続的に拡大していく」と述べた。