米国で行われた安全性評価において、韓国製自動車4車種が最高評価を得た。日本車はどうだったのだろうか?
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韓国現代自動車は26日、米国高速道路安全保険協会(IIHS)が行う衝突評価「2023 TOP SAFETY PICKs」において、現代車の3車種が最高等級のトップセーフティピックプラス(TSP+)に選定され、1車種はトップセーフティピック(TSP)等級を受けたと明らかにした。現代車のパリセード、起亜自動車(現代傘下)のテルライド、ジェネシス(現代の高級ブランド)のG90がTSP+を受け、現代車ソナタがTSP等級を受けた。
テルライドはIIHSのすべての評価項目で最高評価を受けた。パリセードとG90は昨年に続き今年もTSP+等級を受けた。
IIHSは1959年に設立された非営利団体で、毎年米国で販売される車両の衝突安定性能および衝突予防性能を総合的に評価し、その結果を発表する。 最高安全性を持つ車両にはTSP+等級を、良好なレベルの車両にはTSP等級を与える。
※動画:IIHSによる現代自動車ソナタの衝突テストの様子
IIHS評価は厳格であることで定評があり、今年はその基準がさらに強化された。側面衝突評価では昨年より車両と衝突する物体をより重くし、衝突速度も時速約49.8㎞から59.5㎞に強化し、全体衝撃エネルギーも82%増加させた。 歩行者衝突防止評価では、夜間テストを新たに追加した。 ヘッドランプの評価も、TSPとTSP+の両方全体のトリムで「良好(acceptable)」等級以上を受けなければならない。 また、TSP+等級を受けるためには△運転席スモールオーバーラップ(車両前面25%を時速64kmの速度で約1.3m高さ障害物と衝突させる実験)△助手席スモールオーバーラップ△前面衝突△側面衝突など4項目で最高ランク の「素晴らしい」(Good)評価を受けなければならない。
このような評価基準の厳格化のため、TSP以上の評価を受けた車両数は、昨年の101台から今年はなんと48台と半数以下となった。 TSP+グレードを受けたモデルは65台から28台に、TSPグレードモデルは36台から20台に減少した。
そのような「狭き門」を通って高評価を受けた韓国製自動車4車種だが、今年のIIHS衝突実験でTSP以上の評価を受けた48のモデルのうち34台が日本ブランドだった。
このうちトヨタ自動車が10車種でTSP以上の格付けを受け、トヨタの高級ブランドレクサスも5車種でTSP以上格付けを受けるなど、合計15車種で最高安全性評価を受けた。 日本のホンダ(アキュラ)も8車種、日本のマツダが6車種のモデルでTSP以上の評価を受けた。
※動画:IIHSによるレクサスES350の衝突テスト様子
今回の選定で韓国車(4台)は日本車(34台)に比べ大幅に少なかったが、日本車に次いで選定数が多かった。同じく米国車も4台だった。昨年1位だったボルボは2車種を入賞させるのに留まった。共同1位だったドイツ・アウディは今年選外となった。
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